- Amazon.co.jp ・本 (750ページ)
- / ISBN・EAN: 9784124035285
作品紹介・あらすじ
20世紀、哲学に何が起こったのか。
感想・レビュー・書評
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系・院推薦図書 総合教育院
【配架場所】 図・3F開架
【請求記号】 130.2||TE||11
【OPACへのリンク】
https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/book/131256詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
論理学などをかじりはじめると、ヒルベルト計画やらゲーデルやらでエピソードは出てくるが、いろんな本によってその解釈はもとよりエピソード自体からして異なっていることがままある。だいたい述語論理のあの書き方って誰がどういうかたちで考えて現在のようなかたちになったのか? もういろんな疑問が出てくる割に、はっきりしないことが多くある。
この本を読めば、論理学がどのような経緯をたどって現在のような姿になったのか、が理解できる。他にそうした、歴史的な視点を与えてくれる本を、少なくとも日本語では見たことがない。
さらに視野を広げると、数学の哲学、論理学、科学哲学、分析哲学といった、現代の最前線といってもいい哲学の分野に対して、その成立過程や基本的な考え、主要人物(そしてその学説)の関係をまとめた適当な日本語の本って本当に全然ない。これが唯一かつ一番まとまった本だと思う。 -
中世の哲学は立場は異なれキリスト教の世界観が常に背景にあった。デカルトも決してキリスト教を否定したわけでなく、むしろニュートンもそうであるがキリスト教を篤く信奉した。ただ、皮肉なことにはキリスト教に対する合理的な解釈を施そうとする方法論が逆にキリスト教的世界観からの認識的別離を促すことにもなった。