憂愁の妃将軍 (C・NovelsFantasia か 1-10 デルフィニア戦記 10)
- 中央公論新社 (1996年7月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784125004174
感想・レビュー・書評
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徒党を組んで反旗を翻したグラハム卿ら西部領主との決戦に、国王ウォルの軍は大敗を喫した。頼みのラモナ騎士団は壊滅し、囚われの身となったウォルは…。更にパラスト・タンガの二国はこの機に乗じて同盟を結び、虎視眈々とタウ山脈の金銀鉱を狙う。内憂外患デルフィニアの危地に姿を消した王妃リィの真意は?
(感想)
作者がコメントに書かれているように、社会の中で生きている限り、人間には立場と事情があり、責任もあり、個人の意志は後回しになります。ウォルを助けに行きたいのに動けない友人達の苦悩、それが描かれた巻です。シェラはナシアスと合流しグラハム卿についたと見せかけて、宰相・ブルクスはジルに助けを求めつつ交渉という立場から、ロザモンドはポリシア平原を守るという名目で挙兵をし、バルロはパラストを抑えるために街道に全戦力集結させ、イヴンはタウの仲間に呼びかける。そんな皆の努力もあって、獅子に食われて処刑されそうになったのにギリギリ駆けつけたリィがどうにかウォルを救出してからの、怒涛の反撃は爽快。しかし、その戦の後、食事もしない、寝もしないリィを無理やり薬で寝かしたことで夫婦喧嘩が勃発して、異様な緊張感を残して終わるというところが、なんともはや…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
獅子の胎動
コーラルの嵐
風塵の群雄
動乱の序章
憂愁の妃将軍
続けて読んでるから、どの巻の話か忘れてしまった……
・ウォルのプロポーズっぷりがいい。この人の書く夫婦って、女王と海賊といい、会話がおもしろくってたまらん。リィとの違いは、女王が海賊にちゃんとベタ惚れってところでノロけてくれるあたりかしら。
・シェラって、こんな子だったのか。クラッシュ・ブレイズから読み始めると、シェラの最初のトゲトゲっぷりにびっくりだわ。
・バルロとロザモンドとか、イヴンとシャーミアンとか、ナシアスとか部下たちとか、この自分の立場と自分の思いの対立、葛藤ぷり!
葛藤を読むのが好き。すごい好き。人間が生きている感じがする。
シャーミアンとくっつくかと思ったけど、まだまだ先かな。 -
この人の話は簡単な言葉で判りやすく書かれているわりに、話自体は奥行きが深くて面白い。
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【デルフィニア戦記10巻】タンガ・パラスト両国は同盟を結び、デルフィニアに宣戦を布告した。国王ウォルは味方の裏切りにあい、囚われの身に。この風雲急を告げるときに、王妃リィの姿はどこにもなく……。
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順番ばらばらに読み進んでますよ…。
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デルフィニア戦記第10巻。
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デルフィニア戦記第十巻。パラストに囚われたウォルを救出しようとそれぞれ必死に動いているが見つからない。そうしてるうちにウォルの処刑が公表された。闘技場の中、鎖につながれたウォルは絶体絶命の危機!その頃リィも敵の罠にかかっていた。しかし危機を脱したウォル達は猛然とパラスト、タンガ両国に襲い掛かる。勝戦に湧くコーラルで一人気落ちしているリィ。相棒のことを思っているらしい。そんなリィを無理やり休ませようとウォルはある手段をとる。しかし、目を覚ましたリィは…。捕虜ウォル、格好好過ぎますvリィの剣を揮うシーンなんか最高vナシアスとシェラのコンビには美しすぎでクラクラしましたvそれにしてもシェラの血が美味しいって、褒め言葉なのでしょうか?
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囚われの身となったウォルを救うため、奔走するデルフィニア勢!どきどきの展開です。ウォル、慕われてるなあ。
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まるで追われるように読んだ。登場人物それぞれの戦い方とか、役割とか、一見戦力を分散してしまった感じなのが最終的に繋がる迫力が忘れられない。
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(2001.8.7)