- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784125010304
感想・レビュー・書評
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[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
1巻で開戦した日ソ戦争はウラジオストクを帝国陸軍が占領したことで日本優位で遷移していた。しかしながら講和を模索する日本政府と帝国陸軍の思惑は異なり、ソ連もアメリカからの支援を頼りに徹底抗戦するつもりのようだ。一方でアメリカはヨーロッパで拡張を続けるドイツを打ち倒すために開戦するためのキッカケを求め、日本から攻撃を受けることを企んでいた。
今回は陸戦よりも海戦がメインの話だったように思う。1巻の終わりにアメリカの石油の対日禁輸に対抗し、インドネシアのバレンバン占領、アメリカからの支援を断つためのニコライエフスクの閉塞、アメリカ輸送船団に対する妨害作戦と日ソ戦争であるはずがアメリカに頭を悩ます機会が多かったように思う。
しかし、陸戦もソ連の切り札「KV-1」が登場したことで戦線は一時的に停滞してしまった。その後、航空攻撃や肉薄攻撃、砲撃等で絶え間なく攻撃することで何とか撃破し、ハバロフスクを占領し、極東におけるソ連の勢力を削ぎ落とすことに成功した。
一方で同時刻に濃霧に包まれたニコライエフスク近海で陸地のソ連軍からの砲撃から日米海軍が遂に戦闘が始まってしまった。帝国海軍はなんとか米海軍に勝利するが米軍と開戦がほぼ確実になってしまった。
その状況を打開するために連合艦隊長官を辞した山本五十六は外交使節として訪米し、ハル国務長官にアメリカ輸送船団を追跡、妨害していた艦隊には弾薬を積んでいなかったと説明を行ったが時は既に遅く、アメリカは日本に対する宣誓布告をした後であった。
一方、モスクワからクィビシェフに政府を移転していたソ連政府では何かしらが発生し、各大使館と連絡が取れない状況のようだ。これも気になるところだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示