- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784130301183
作品紹介・あらすじ
激変した日本政治をどのように捉えたのか。高度成長期の20年の日本政治について多様な分析が試みられた。松下圭一、田口富久治、升味準之輔、高坂正堯、三宅一郎…の主要業績を取り上げ、高度成長が日本の政治と政治学にもたらしたものは何かを問い直す。
感想・レビュー・書評
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エリート論の最大の特徴はシニカルなその権力観にある。
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高度成長期(1955〜)のおよそ20年の日本政治に関する分析。松下圭一、田口富久治、升味準之輔、三宅一郎らの主要業績を取り上げ、高度成長が日本の政治と政治学にもたらしたものは何かを分析。
横山桂次は、日本政治学会1963年 年報 序論において、「?地域開発は、地域住民の福祉の発展、自治体財政の充実を目標に、工場誘致として始められるが、結局は進出企業の利益のために住民の犠牲において展開される。?地域開発の決定過程は、国-県-市町村と上からの政策の下降として現れ、住民の意見が代表されないばかりか、自治体ないでは、執行部の議会に対する優位性、企画部門の権限拡大、自治体の『経営体化』など民主統制を排除する形で進められ、さらには、地方の国への依存を強化する結果となる。また、企業の進出に伴って発生する巨大な利権は、それをめぐる政党・議会の関与について住民不在の政争を引き起こすこともなる。しかしながら、?上からの工業化は、町内会・部落会等地縁団体の住民統制機能の喪失をもたらすとともに、地元の負担や犠牲は住民の中に権利意識を生み出し、多くの問題点をはらみつつも、地域の民主化につながる地域開発への反対運動を生み出しつつある」 p.171