- Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140811931
感想・レビュー・書評
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ボブ・グリーンももう57歳。
高校時代からABCDJと呼ばれた、アレン、ボブ、チャック、ダン、ジャックの五人組。
その中のジャックががんになり、もうあと1年か2年の命と宣告され、シカゴに住む著者はコロンバス近郊の町べクスレイに帰郷。そこから始まる最後の時間の共有の仕方を淡々と、語っている心温まる物語。干渉におぼれず、友達の見取りを通して、ひとつの時代との別れを語っていく。
日常的な出来事のように見えて、アメリカの良き時代をかたちづくっていたものを、方に力を入れることなく、自分たちの父親たちの日々の回想からつむぎだしていくあたり、まさに本領発揮といっていいだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカ人ってこういう死に方するのか、と思った。告知は当たり前で、いつ頃死ぬか知ってて、友達のサポートを受けながら、自分であとのことをして、生きているうちに葬式の打ち合わせまでする。日本だったら美談になるこういうのが当たり前なんだな。自由っていうのは大変だ。
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アレン・ボブ・チャック・ダンそしてジャック。幼馴染の5人は、それぞれの道を歩むようになってもその友情は変わらなかった。
57歳の誕生日を過ぎたある日、自宅で倒れたジャックは末期の癌であることがわかった。残された日々をなるべく一緒に過ごそうと4人は時間を作ってはジャックを訪ねる。
著者のボブは、ジャックが倒れてから臨終までの日々を綴るのと並行して、5歳で出会ってから一緒に歩いてきた青春の日々を振り返り、様々な出来事を通して、ジャックが如何に思いやりにあふれる素晴らしい友人であったかを改めて噛み締める。
ジャックがいなくなっても、友情とは永遠に続くものだ。それは終わることはなく、お金などに替えることができないほどの価値があり、誰にも奪い取ることなどできない。
アメリカの名コラムニスト、ボブ・グリーンが、親友の死に正面から立ち向かった、友情の物語。 -
この夏、田舎で22年ぶりの因島高校同窓会があった。そして厄年でもある85卒生が総会を取り持つことに。日本全国に散らばった人間が島に集まる。この本を思い出し持ち帰った。
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末期癌になった故郷の40年来の友達のために、時間を割く。特別なことはせず、ただ逢える時に逢っておく、死に至る友達をゆっくりと支え見守っていく。昔話や昔遊んだ場所に行き、特別だった時間や人間達を再確認するという淡々とした話です。ABCDJは5人の仲間の頭文字です。年取るとこのような友達が欲しくなりますが、簡単には出来ません。
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大好きだったボブ・グリーンの最新作。翻訳:駒沢敏器さん、カバー写真は masacova!さん