漢詩をよむ杜牧100選 (NHKライブラリー 188)

著者 :
  • NHK出版
3.75
  • (1)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 10
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140841884

作品紹介・あらすじ

内外騒然とした晩唐の時代に、若くしてエリート官僚の道を歩む一方、先輩杜甫の詩風を慕い、しなやかな感性で江南地方の美しい自然、町の華やぎ、酒、遊びを詩に作りつづけた杜牧。その特異な洒脱の才は「江南の春」などの懐古の詩に華さく。「風流才子」と呼ばれ、晩唐第一の名をほしいままにした生涯を、代表的な作品一〇〇首とともに味わう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 杜甫・李白・王維らの活躍した華やかな盛唐を過ぎ、衰退しつつある晩唐の時代に現れた詩人、杜牧の作品100首。
    NHK漢詩紀行の石川忠久による編集です。
    詩聖・杜甫が「老杜」と呼ばれたのに対し、「小杜」と呼ばれた大詩人・杜牧。
    名門の家庭に生まれながら、挫折してエリートコースから外れた彼が、各地を転々としつつ酒と風物、そして江南を題材とした詩を数多く残す。
    「風流才子」の異名通りの華麗な文体で、情景が視覚的にも想像できるうえ、絶句が多いので日本人にも読みやすいです^^
    代表作である「江南の春」や「泊秦淮」や、今や一般名詞にもなった"捲土重来"の語源となった「題烏江亭」、"紅於"(紅葉)の語源になった「山行」なども掲載しています。
    文人としては天才で、風流な貴公子でしたが、官僚としては有能とは言い難かったようで、どこまでも「お坊ちゃん」だったようですね(;^_^A

    ニン、トン♪

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1932年生まれ。東京大学文学部中国文学科卒業、同大学院修了。現在、二松學舍大学顧問・名誉教授、桜美林大学名誉教授。
㈶斯文会理事長・全国漢文教育学会会長・全日本漢詩連盟会長。文学博士。

〔著書〕 『詩経』(明德出版社)、『漢詩の世界』(大修館書店)、『陶淵明とその時代』(研文出版)、『春の詩100選』(NHK出版)他。

「2002年 『唐詩選のことば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石川忠久の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×