- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140882993
作品紹介・あらすじ
武骨な中年作家と、高校生になった息子の微妙な距離。時にぶつかり合うなかで、親として何を伝えられるのか。世に流されず、逞しく生きる力を養うにはどうしたらよいのか。「厳父慈母」という言葉が死語になりつつある今、男親の威厳を守り抜こうと体を張って奮闘する姿は微笑ましく、眩しい。
感想・レビュー・書評
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いまでは世間のおとながみんな腑抜けとして、自分が父親とはどうあるべきかをくどく語っているが、それは大きなお世話ってもんである。政治家が、官僚がちゃんとしないから世間がそうなったなどというありきたりな思考を根底に抱いているようなので、余計にそう感じる。いまじゃ家庭でも職場でも国家でも、みんなで一緒にモノゴト決めようね、って時代なんである。みんなの心はバラバラで、すなわち何も決まらないんだけど。
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厳父の作法 / 佐藤 洋二郎 / 2013.10.10(36/167)
・おやじは厳しく怖くもあったが優しかった。言動にめりはりがついていた。物わかりのいいおとなばかりになってしまった。
・喧嘩も失敗も必要。人間関係を築くための儀式。
・親が重要で大切だということは、子供にただき込んでおかなければならない。子供の機嫌をとったり、甘やかすと、犬と一緒で自分が一番偉いと錯覚する。どんな親だって、親があっての子供なのだ。
・教育を受ける=知識がつく、知識はいざというときの判断や決断をするためのもの。絶体絶命、にっちもさっちもいかないときのためにも教育は必要。いい大学、いい会社のためではない。
・グレるなら、早くグレてくれ。そのほうが立ち直りも早い。
・思い通りにいかないのが世の中。幸福の真の名が満足感だとすれば、幸福だと感じるのは一瞬。未来永劫、その気持ちを持ち続けることはあり得ない。つらいこと、哀しいことは、生きている間には数知れず襲ってくる。それを克服するためにも我慢が必要。
・幸福なんて、闇夜に走る流れ星のようなもの。その一瞬の光を瞼の裏側に焼き付けて、またそうういうことがありますように、と願って生きるようなものだ。希望とはそんなもの。
・人の能力はさして変わらない。あとはどれだけあきらめずにやれるか。
・親が同様すれば子供はもっと動揺する。いいか悪いかではなく、親が迷わないことだ。
・自立心を養うためには、親の干渉がもっともよくない、自分で判断させる。
・人間関係=発する言葉関係でもある。
・妻を娶らば才たけて、・・・与謝野鉄幹
・余技と多才は別。いくつもできるということは、それだけ底が浅くなるし、ひとつのことに真剣に打ち込めば、時間がいくらあっても足りない。
・人生において心が満たされることは少ない。つらいことや哀しいことの方が多い。これらは実は、希望や志を持つことでしか解決しない。
・暴力はご法度だが、畏怖する存在があってこそ、ものをよく考えるし、悪いことをやればこっぴどく叱られるという自己規制も生まれる。
・乗り越えようとする父親の立場が低すぎる。子供に迎合しようとする。生きる厳しさを教えてない。
・知力と胆力を鍛える。
・才能は地下資源のようなもので、誰かに見出してもらわなければ、宝の持ち腐れ。そのためには日々懸命に働き、自分を磨くしかない。
・子供に残すのは財産ではなく、生きる姿勢。
・英国作家、チェスタートン「たった一人の女、たった一人の友、そしてたった一つの思い出と一冊の書物、これらのことを手に入れるだけでも、懸命に生きなければ手にすることはできない」 -
[ 内容 ]
武骨な中年作家と、高校生になった息子の微妙な距離。
時にぶつかり合うなかで、親として何を伝えられるのか。
世に流されず、逞しく生きる力を養うにはどうしたらよいのか。
「厳父慈母」という言葉が死語になりつつある今、男親の威厳を守り抜こうと体を張って奮闘する姿は微笑ましく、眩しい。
[ 目次 ]
なにごとも注意してやれ
知識はなんのためにあるか
無関心は罪
席に座る権利
男らしさ、女らしさ
世の中は思い通りにならない
親父のプライド
教育は詰め込みが重要
読書とやせ我慢
世間はあまくない
社会はおとなのもの
言葉が人格をつくる
生きる希望は自分で探す
情熱が一番
生きる哀しみ
生きるスタイルを見つける
厳父慈母
知力と胆力を鍛える
労る心
生きる姿勢を見せる
人生は苦労する過程が大事
理に目覚める
弁えるということ
光よりも影
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自分はまだ若いわと
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ふむふーむ