「あなた」という商品を高く売る方法―キャリア戦略をマーケティングから考える (NHK出版新書 524)
- NHK出版 (2017年8月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140885246
感想・レビュー・書評
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◆キャリアづくりで見落としがちなのは、「あなたを必要とする相手は誰か?自分がその人に対して何ができるか?」を考えないこと。
◆「好きなことで、誰もやっていないこと」をやる。完全独占を狙う戦略が、あなたという商品の価値を高めるにつながる。
◆「快適な状況(コンフォートゾーン)」から抜け出し、新しいことに挑戦すべき。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦わずして勝つ。これが一番自分の中で響いたフレーズだった。色んな行動をしてそれがたとえ失敗だったとしても活かしながら前に進んでいくことを心掛けたい。
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●手順の決まった仕事を「定型業務」と言う。専門知識は必要だが、顧客にとって新たな価値を生むわけではない。例えば社内向けの資料作成に、顧客が直接お金を払う事は無い。世の中が変化しているのに進化を拒めば、会社の競争力は落ちていく。
●接客は非定型業務の1つだ。AIには無理。
●「自分が提供できるもの」と「相手が欲しいもの」が重なる場所でかつ「他が提供できるもの」でないものが「バリュープロポジション」
●あらかじめ最も損をする状況を確定させた上で取引をする。リスクを避けるのではなく、リスクを受け入れてコントロールすること。
●1万時間夢中になって没頭すれば一流になれる。
●「強みの掛け算」よる差別化。ライバルが逆立ちしても真似できない圧倒的な差別化につながる。 -
ライバルの多いレッドオーシャン、細分化されたニーズに特化すればライバルはいない。ブルーオーシャンでは競争は避けられ顧客に集中できる。戦わずして勝つためには戦略が必要。意外と気づかない自分の強み。他人が知っていて自分が知らない強みを知る(ジョハリの窓)。強み=才能x技術x知識 苦手なことを克服するよりも得意なことを伸ばす。他人が真似出来ないような強みを持つ。PDCAとは二次元の円ではなく、三次元の螺旋である。
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性善説でポジティブすぎる感じがするけど、キャリアにマーケティング視点の戦略が必要という点には強く同意。
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始めの1ページで心を掴まれた.
キャリア形成のためには,「相手のために何ができるか?」 ではなく,「自分という商品を高めること」が大切となるとのこと.
筆者の日本IBMでの経験や心理学を根拠としており,納得させられる内容だった. -
タイトルの通り、しっかりマーケティングの観点から書かれているように感じました。
それゆえ知らない用語が多い…
心理学の引用も多数ありおもしろかったです。
この本にせよ、今読んでいる「モチベーション革命」にせよ、伝えたい芯の部分というのは同じなのかなと思います。
内容とは直接関係ないですが、「あとがき」だけ「ですます調」で笑ってしまいました。
なんだか、最後の部分だけ違う人が書いたように感じました。
謝辞を述べるからなのかな?とか思ったり。
書き方一つで印象は大きく変わるものだなあと。 -
東経201709掲載
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【ギブ&テイク】
それはWIN・WINの関係を目指す事。利他と利己の両立。自己中心でも自己犠牲でもダメ。人に与えると同時に自分の利益も考え、全体のパイを大きくする事を目指す。
#永井孝尚
「直接」ではなく、全体を見て「間接」を意識か。勉強になる。インストール。 -
<目次>
はじめに
第1章 「競争しない」ための戦略~競争戦略論
第2章 AIに仕事を奪われない方法~イノベーション
第3章 「戦わずして勝つ」のが真の戦略~バリュープロポジション
第4章 「あなたの強み」を育てる~強みの構造とセレンディピティ
第5章 リスクを下げて何度も挑戦する~リアルオプション理論
第6章 没頭すれば一流になれる~内発的動機付けとフロー理論
第7章 あなたの物語が奇跡を生み出す~センスメイキング理論
第8章 失敗があなたの武器となる~仮説検証とアダプト思考
第9章 コンフォートゾーンから脱出せよ~ダイナミックケイパビリティ
第10章 「自分のため」から「社会のため」へ~ソーシャルネットワーク理論と利他的動機付け
<内容>
いわゆるキャリアアップの話だが、そこに「マーケティング」理論をぶつけて、タイトルの通り、「自分」をどう売り込めばいいかを述べた本。わかりやすい文なので、すぐに読める。自分のキャリア(日本IBM)での経験談を中心として述べているのがいいかも。各章の副題がマーケティングの理論のタイトルとなっているので、結び付けやすいのではないか?むろん、この本を読んだだけでは、キャリアップはできないが、若い社会人は、「自分」の商品価値をどのように上げるために、会社で仕事をするかをこの本をベースに考えればいいのではないか?