それでも読書はやめられない: 本読みの極意は「守・破・離」にあり (NHK出版新書 615)

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140886151

作品紹介・あらすじ

何ものにもとらわれない読み方へ。痛快なる読書論!

名著、名作に挑み、格闘し、敗れたのちに開眼する!? 
古希を過ぎて総括する読書人生の終着点とは? 
たかが活字が並んでいるだけなのに、おもしろい本はなぜかくもおもしろいのか――。すべての趣味の中で読書だけが残る。

【構成】
第1章 いきなり読書の横道から入って――人はいかにして読書に目覚めるか
第2章 読書の「守」――不自由な読書だった
第3章 読書の「破」――名著と格闘する
第4章 読書の「離」――もっと自由な広い世界へ
第5章 読書家たちの読書論を読む   
第6章 おすすめ純粋おもしろ本の世界
第7章 読書の終着点――いま読書できることの幸せ

感想・レビュー・書評

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  • 著者は本が好きなんだなーという熱量が、よく伝わってくる本でした。
    本の読み方や目的などは人それぞれで正解はなく、「本が好きだから読む!」という理由だけでいいでしょ!という論旨で、私も同意出来ました。
    ただ、他の著名人の悪口が多すぎるのが気になりました。。。。
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

  • 結局は、おもしろいに尽きる。

  • 我らが凡人と同じ目線での読書論。こうした本を待ってました!
    読書好きなら誰もが感じる、他人には言えない悩み。名作や古典といわれている本がそれほど面白いと思わない、読めば人生が変わるとまで言われる哲学書が難解過ぎて読み進められないなど「趣味が読書」と自他ともに本好きを自称していながら、自分の読解力や感性に問題があるのではと疑心暗鬼のあなたに捧げる凡人のための読書論の登場です。

  • ふむ

  • 勢古浩爾の読書論は面白い。

    今まで名作と言われるものを読んで、どこがいいんだかよくわからない、ぜんぜん面白くないと思ったことが多々あった。

    でも私は、名作と言われる文学や哲学は読まなければ真っ当な読書家とは言えない、という呪縛に長年囚われていた。

    著者は「読書は面白いが基本だ。何かを得ようと思って本を読むなんて私は考えない」と指摘。
    名作の呪縛からスッキリ解き放してくれる。

    著者が、色んな作家の批判(悪口っぽい)を気持ちよく言うのが痛快。そこまで言っていいの?と、他人事ながら心配になる。

  • 著者の読書歴、本の読み方、読書論、推奨本を紹介した読書エッセイ。
    著者が1万冊以上読んできた読書家だったとは知らなかった。しかも他の読書家と違って、24歳までほとんど本を読んでいなかったらしい。 なので、子供の頃からの読書家とは視点が違うように思った。本を読み始めた時期にはすでに大人だったので、本に没頭する感じではなく、少々冷めた目で本を見ているように思った。著者は立花隆さんや斎藤孝さんのように、子供の頃からの読書家で、本が血肉になるほどの読書はしていないと謙遜して言うが、少なくとも自分の思想を支える知識にはなっていると思う。 巷で読書家を自認する人でも、一冊の本さえ上梓するのは大変難しい。70代になった著者が、今でも著作を出版できるのは膨大な読書のおかげだろう。
    ひとつ、この本で読んでいて気になったのは、これまで読書した本のタイトルを本文中でずらずらと並べていること。 これは章末や巻末に一覧表にして欲しかった。読書した本を取り上げるなら印象に残った本だけで良いと思う。

  • 僕も作者同様、本を読み始めたのが遅かったので、共感するところは多かった。やはり好みは人それぞれ、今は楽しい本、心に沁みる本と出会えれば幸せかな!

  • 1万冊読んだ著者による読書論。読書家の殆どが通る道、それは哲学書に親しめるか挫折するか。著者は哲学書に約20年を費やした結果「結局、自分をこじらさせただけでなんの収穫もなし」と結論付けているが、「自分をこじらせた」という経験もひとつの大きな収穫と言えるのではないだろうか。そもそも読書の醍醐味は「自分をこじらる」事にあると思うのだが。

  • 出口さんや斎藤さん、佐藤さんやその他諸々の諸氏の書評本をたくさん読んできた。そういう本と比べると、全然気負ってないところが新鮮だった。
    結局のところ、自分の好きな本を好きなように読めば良いし、残存率も血肉になるかどうかも気にしなくても良いんだろうと思う。
    人生はあと三十余年くらい残ってるかもしれないが、本を読めるのはどれくらいあるかわからない。
    自分の場合は次から次へと興味が移るから、なかなか繰り返し読む本はないのだけれど、今年はともかく、来年からは少し減らしてでも、面白かった本をもう一度読んでみるような読み方をしたいと思っている。

    まぁ、それにしても120ページくらいのところで、著者が哲学書を読んで、さっぱりわからず何だこれは?なのであるとか言ってしまうところは、声を出して笑った。

  • 名著、名作に挑み、格闘し、敗れたのちに開眼する!?
    古希を過ぎて総括する読書人生の終着点とは? たかが活字が並んでいるだけなのに、おもしろい本はなぜかくもおもしろいのか――。すべての趣味の中で読書だけが残る
    【構成】 615
    第1章 いきなり読書の横道から入って――人はいかにして読書に目覚めるか
    第2章 読書の「守」――不自由な読書だった
    第3章 読書の「破」――名著と格闘する
    第4章 読書の「離」――もっと自由な広い世界へ
    第5章 読書家たちの読書論を読む
    第6章 おすすめ純粋おもしろ本の世界
    第7章 読書の終着点―いま読書できることの幸せ(内容)
    普通一般の読書で、本はこう読みなさい、というルールはなく、読書は技量の上達や心の成長を競うものでもない。つまり、読書の作法は人それぞれだ。ただし、自分自身を相手に、自分なりの読書の道筋として「守・破・離」を見つけられるとしたら、どうだろうか?加齢とともに移り変わる読書傾向は何を意味するか?約1万冊を読んできた、名うての市井読書家による渾身の読書論。

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著者プロフィール

1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に入社したが2006年に退社、執筆活動に専念。「ふつうの人」の立場から「自分」が生きていくことの意味を問いつづけ、『まれに見るバカ』(洋泉社・新書y)で話題に。その後も『アマチュア論。』(ミシマ社)、『会社員の父から息子へ』(ちくま新書)、『定年後のリアル』(草思社文庫)など著書多数。

「2017年 『ウソつきの国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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