王子を守る者 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1455)

  • 早川書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150014551

感想・レビュー・書評

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  • イギリスの作家レジナルド・ヒルの長篇ミステリ作品『王子を守る者(原題:Who Guards a Prince)』を読みました。
    アンソロジー作品『13のダイヤモンド』に収録されていた『洋上の聖餐』を読んでレジナルド・ヒルの作品を読んでみたくなったんですよね。

    -----story-------------
    夕暮れの波打ち際で遊んでいた五歳の少女ルーシイは、突然声を上げると何かを握りしめて父親のウェインライト医師のところへ駆け寄った。
    娘の手の中にあるものを見て、医師はあわててそれをハンカチに包み娘の目から隠した。
    明らかに、人間の舌だ。
    それも、持ち主の口から引きちぎったものに間違いなかった!

    サンダトン警察のマクハーグ警部は、町に不気味な動きがあるのを感じとっていた。
    酔払ったために事故として処理されたジャーナリストの焼死事件には引っかかるものがある。
    その上、ウェインライトが発見した舌は鑑識で犬のものであると判定され、マクハーグは上司から捜査の打切りを命じられたのだ。

    そんな頃、以前マクハーグが警固係を勤めたアーサー王子は禁断の恋に落ちていた。
    相手はアメリカ人で、アイルランド系富豪の孫娘ディアドリ。
    英国王室に憎悪を燃やす祖父パットは二人の仲を頑として認めず、結婚した場合は、ディアドリはもとより次期大統領候補として売り出い中の兄コヌルにも遺産は残さないと表明していた。

    執念の捜査を続けるマクハーグ、ディアドリとの恋の成就を願うアーサー王子――奇しくも二人のたどる道は交差し、同じ巨大な組織の魔手が二人に伸び始めていた!
    幅広し作風で高い評価を得る鬼才が、初めて大型冒険スリラーに挑む!
    ストーリーテラー、ヒルの真骨頂。
    -----------------------

    1982年(昭和57年)に刊行された作品……小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。

    夕暮れの浜辺で人間の舌が発見された……それも、持ち主の口から力ずくで引きちぎったものにちがいなかった、、、

    サンダトン警察のダグラス・マクハーグ警部は、町に不気味な動きがあるのを感じとっていた……酔っぱらったための事故として処理されたジャーナリスト・ジェイムズ・モリスンの焼死事件には引っかかるものがある。

    その上、浜辺で発見された舌は鑑識で犬のものと判定され、マクハーグは上司から捜査の打ち切りを命じられたのだ……やがて警部は、以前警固を担当していたアーサー王子の禁断の恋をめぐる国際的陰謀の渦中に、、、

    多彩な才能を持つ実力派が放つ冒険サスペンス……ストーリーテリングの妙─鬼才の冒険スリラー。

    元・王室警護担当のダグラス・マクハーグ警部が、フリーメーソンの陰謀に巻き込まれる冒険サスペンス……浜辺で見つかった人間の舌や事故による焼死事件にマクハーグが疑問を持ったことをきっかけにして、徐々に警察の内部組織(ロンドン警視庁国際部)やアメリカ在住のアイルランド系富豪一家、イギリス王室までを巻き込み、活躍の場はイギリス国内に留まらず、カナダやアメリカまで広げた国際的陰謀の関わっていく物語、、、

    家族の死に向き合いつつ、新しい愛に出会いながら、マクハーグが事件の真相に迫る展開が愉しめましたね……王室やフリーメーソンという、一般にはあまり知られていない世界を、リアルに描き出していることや、登場人物たちの心理や動機が細やかに描写されていること、読者の期待を裏切らない真相が用意されていたことが印象的でした。

    久し振りの冒険スリラー……面白かったです。

  • 田舎町の海岸から、砂浜に埋められた人間の舌が見つかった。かつてイギリス王室の王子の護衛をしていて今では田舎の刑事をしているマクハーグは捜査に乗り出すが、事件はどんどんとよじれ、謎の組織の存在やかつてマクハーグが護衛していた王子の結婚問題など複数の要素が絡み合いもつれていく。
    サスペンス映画を見ているようなストーリー展開に引き込まれた。1985年の作品とは思えず、古さを感じさせない。

  • なんか、中途半端。

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レジナルド・ヒルの作品

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