謝罪代行社(ハヤカワ・ミステリ1850) (ハヤカワ・ミステリ 1850)

  • 早川書房
3.31
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本棚登録 : 171
感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150018504

作品紹介・あらすじ

失業したクリスら四人の若い男女は、依頼人に代わって謝罪する仕事を始めた。ある日、彼らの一人が指定の場所に行くと、壁に磔にされた女性の死体が!依頼人は死体に謝罪し、それを録音して送ること、死体を始末することを求めた。家族の身を守るため拒否はできなかった。やがてさらに不可解な事件が起き、彼らを悲劇が襲う!ひたすら車を走らせる「わたし」とは誰か?女性を殺した「おまえ」の正体は?謎めいた行動をする「彼」とは?さまざまな仕掛けを施して描く、驚愕のドイツ推理作家協会賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 構成が面白かった。パルプ・フィクションみたい

  • 新聞社のリストラにあったクリスは、弟のヴォルフ、親友の女性タマラ、ブラウケと謝罪代行社を始める
    謎の人物の依頼から、猟奇殺人事件巻き込まれる。
    初めてのドイツミステリー。

  • えげつなくて
    不可解で
    理不尽で
    救えない
    でも凄い

  • 吐き気がするぐらい疲れた。
    ここまで根を詰めて読まざるを得ない作品も珍しい。
    多様な人称表記で、情景もイメージしにくく、脳が非常に疲れる読書でした。
    扱われる内容も重くて、謎が解き明かされ、読み終えて即再読するとなかなかスムーズにイメージできるけれど、今度はグロテスクな表現に読書続行不可能でした。
    内容的にも、読書的にもキツイ作品。
    でもすごい作品だと思います!
    氏の児童書作品からは想像もできないほどヘヴィーでしたが、構造的に最後にカチッとはまる感じは共通しているのかも。

  • 会社をクビになったとき、その上司の態度に怒りを感じていた。
    どうしてもっと去らねばならない社員の心情を思いやって、心からの謝罪とともに送り出せないんだろう。
    そうすれば追い出されるほうだって多少は救われた気持ちになるのに。

    そんな思いを持って公園を歩いていた彼は、たまたまそこで痴話喧嘩の末に泣いていた女性に対して輝かしいまでの同情を示し、彼女の心の痛手を和らげることに成功する。
    そして気付く。
    自分には相手の哀しみや怒りを理解して、それを包み込み癒す才能があるということに。

    そして彼は弟と、友人とともに謝罪代行社を立ち上げる。
    それが厄災を引き寄せるとも知らずに。

    会社を立ち上げるこの気付きのシーンは良かった。
    この後彼らは惨殺死体への謝罪という奇妙で犯罪的な仕事を請け負わされ、負のループにはまってしまうのだけど、犯人の動機が、幼い頃の虐待に対する復讐+…あれ?謝罪代行社なんていう不埒な会社がある。愚かな輩め!という、なんていうかちょっと寄り道して代行社も巻き込んじゃったみたいな感じが中途半端で理不尽。
    復讐は復讐、代行社は代行社の話で別々にして欲しかった。
    しかも、復讐される相手のゴッドファーザーというこれまた理不尽に存在感のあるチョイ役もいたりして、これはもう要素の積載超過。整理!整理!

  • 借。ドイツ推理作家協会賞受賞作。構成が変わっていてちょっと読みにくいけど、慣れてくる後半にかけては徐々に面白くなってきたかなという感じ。ただ、個人的にトリッキーなものより描写とか感情が生々しいのが好きなので、私の好みとは合わなかった。好き嫌いはわかれるかも。ただ湖の情景描写は大変好き。

  • 主語になっている「わたし」「お前」というのが誰なのか、最後まで読み進めないとわからない作りになっているうえに、翻訳の不自然さが相まってかなり読みづらかったが、読み進めるうちにそれにも慣れてくるとスピーディな展開に追いつける。ストーリーそのものはなかなか面白かった。
     
    この物語の大きなテーマとして、キリスト教的な"罪と罰"にあるようだが、無宗教のなかで育ったので「許しを与えることは神のみに許された行為」みたいな、その感覚がよくわからなかったため、オチは理解できなかった。

  • 盛り上がらない。

  • ☆☆☆★

  • 面白かった。
    結構残酷な描写があって、読んでて痛々しかった。

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