- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150019853
作品紹介・あらすじ
〈木曜殺人クラブ〉のエリザベスは、元夫で英国のスパイのダグラスと再会する。彼は米国マフィアから高額のダイヤを盗んだと疑われ、助力を求めてきた。だがその矢先、ダグラスは何者かに殺されてしまい……国際的難事件に老人探偵たちが挑むシリーズ第二作
感想・レビュー・書評
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★5 チームワークが凄い!高齢者たちがまたもや困難な事件に立向う #木曜殺人クラブ #二度死んだ男
■あらすじ
木曜殺人クラブで長閑な会話がされる中、エリザベスに一通の手紙が届く。かつて別れた元夫からの手紙だった。彼の訪問がまたもや木曜殺人クラブの面々を困難な事件に巻き込んでいく…
■きっと読みたくなるレビュー
面白い★5
前作よりも物語の構成はもちろん、謎解き要素、サスペンス、ユーモア、そして登場人物の魅力がパワーアップ!なんといっても前作より圧倒的にひとりひとりの魅力が描けてて面白い!
ジョイスの天真爛漫さ、熱さ、そしてたまに見せる鋭さ。
イブラヒムの探求力、洞察力、記憶力。
ロンがカッコイイんだよ、男が惚れる男。
ボグダンがまたすげぇんだよ、なんなのこの人。肝っ玉の据わり具合と実行力がハンパない。
そして恐ろしいのはエリザベス。
過去が明らかになり、いよいよ全知全能感が出てくる。この人なら戦争すら止められるんじゃないでしょうか。
警察の二人組も相変わらず。なにやってんだか事件解決しろよって感じで、めっちゃ可愛い。敵対する人物たちも、人間性や信条が上手に書かれていて、まるで人物が目の前にいるようですね。
本シリーズはとにかくキャラクターが素晴らしい。やっぱり映像で見たいな~
もちろん前作通り彼女たちの会話も楽しい!
真剣なのか冗談なのか、素直なのか煙に巻いているのか、目くるめく会話の妙。抜群のセンスです。
また本作は物語の筋がかなりわかりやすくなっていて、序盤からいきなり面白いの。
事件解決に至るまでの構成がひとつひとつ丁寧で、終盤の盛り上げも上手、そして読後の納得感もバッチシで綺麗!間違いなく作者は工夫されたんでしょうね。
本作はあくまで楽しく元気なエンタメミステリー小説。
しかし随所にみられる老化や死に対する悲哀が見え隠れして、常にバッドエンドの予感を感じさせるんですよね。しみじみと読者の心の隙をついてくる作品でした。
■推しポイント
ミステリーにおいて犯人が判明する瞬間は、その作品の最も重要なポイントであり、それまでの物語や人間関係の深さがにじみ出てきます。
本作ほど静かで、しかしながら熱い情念に包まれた瞬間はないですよ。登場人物の想いがガツンと胸に刺さるんです。
人間関係、友情、思いやり…人の心の機微がしっとりと感じられる作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作を読んで無いのですが十分楽しめた。主要ストーリーとサブの話が相まって、
老人探偵倶楽部4人の活躍が痛快。最後の一文も良い。 -
ぬーーーーー!
面白いし上手い、のだけど。
私の倫理観のアウトゾーンにちょいちょいはみ出すんだよね…前作から感じてはいたけど、今回は一層だった。
でも結末がストライクなんだなぁ…!
複雑な読後感ですよ…。 -
エリザベスの元に死んだはずの男から手紙が届いた。高額のダイヤを盗んだ疑いをかけられ米国マフィアに追われているという。消えたダイヤ×スパイ×マフィアという国際的事件に木曜殺人クラブメンバーが挑む!→
楽しみにしていた木曜殺人クラブシリーズ続編!前作でクラブのメンバーはツワモノ揃いだとわかっていたけど、今回も最高にやらかしてる!ジョイスいいよねー!!インスタがあんなふうに絡むなんて……!あと、イブラヒムの話がツライ……ロンがいいやつなんだよ……うぅ。
エリザベスは今作で→
さらにかっこいい……いや、後半はジョイスの方がかっこうかも?
ボグダンはヤバい(笑)なんでもできるよねこの人。コニーが惚れるの少しわかる。
今作もやはり愛の物語なんだよなぁ。エリザベスとスティーブ、ロンとイブラヒム。愛情と友情。とてもいい。
次回作も翻訳決定しているみたいで楽しみ!
著者オスマン氏によると、この木曜殺人クラブシリーズは6作目まで出版社と契約を結んでいるらしい(解説より)
是非ラストまで翻訳していただきたいと切に願う。
#続編翻訳希望 -
高級老人ホームで開催される木曜クラブ、第2弾。なんというか、女性版007OB(OG?)の大活躍という感じ。
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マフィアその他と取引をしている人物の屋敷からダイヤモンドが消えた。そのダイヤモンドはマフィアから預かっているもので消えたとなると大事。盗んだであろう人物には心当たりがある。というあまりにも大きな事件が70歳超えのご老人たちのもとに飛び込んできた。
シリーズ第二弾になる『木曜殺人クラブ 二度死んだ男』はエリザベスの過去と大いにかかわってくる。
前作は物哀しい事件だったのが一変、今回はマフィアやドラッグディーラーも登場でなかなかハラハラする展開だった。MI5も登場。顔をめちゃくちゃに撃たれた死体。消えたダイヤモンド。暴行、窃盗の罪人のあぶり出しとてんこ盛りな事件に恋のあれこれ、人生の悲哀もちょっぴり加わってかなり楽しかった。登場人物が今回は少ないから、これは真犯人を当てられるかも、と中盤まではけっこう良かったんだけどなあ。一気読みでした。