- Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150101817
感想・レビュー・書評
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ラザルス241歳、仲間と信頼を深めていく、知的生命体との遭遇。「これまでの二世紀半は、ぼくが成熟してきた時期なんだ。ぼくはながいあいだぼんやり生きてきたが、ほんとうに大切な答え、最後の答えというやつを知らないという点では(中略)…われわれの種類の人間、地球人は、重要な質問に取り組むだけの時間を充分に持ったことなど一度もないんだ。能力は充分ありながら、それをうまく使うだけの時間がなかったんだ。重要な問題にゆきあたると、ぼくらはまだ猿と大差はないんだ」――重要な問題にどう取り組むかは「愛に時間を」に続く
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中3の時に読んだけれど、内容を殆ど忘れていたので再読した。
1941年にこれが書かれているのに、今読んでも斬新なストーリー。やはりハインラインはSFの皇帝だなぁ。
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古書購入
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ハインラインらしい前向きというか、能天気というか、でも、結構好きだったりする。でも、この話が1941年に発表されたというのは、驚き。コンピュータじゃなくて、計算尺がでてくるところがご愛嬌。
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ハインラインの夏。7月に逃げ切りできなかった1冊。
200歳を超える長い寿命を持つ一族が、世にその存在を知られてしまう。政府は彼らを生け捕りにして、長寿の秘密を知ろうとするが、それが皆殺しにするという意味であると知ったラザルスらは、地球からの脱出を試みる。脱出した彼らを待っていたのは、異星人が住む星だった。
なんていうか、大盛りてんこ盛りのSF作品で、でもまあハードSFってほどでもないので読みやすいがお腹いっぱいの作品である。特に前半の逃走劇、ジョッカイラの蜂人たちに会ってからは理解しやすいのだが、その間の大事な宇宙船内でのやり取りや駆け引きが、なんか頭に入ってこなくて苦労した。
ただ、その読みづらい部分や、不必要とも思える2つ目の地球型惑星の話など、ちゃんと前振りや伏線になっているのはわかるんだけど、もうちょっとコンパクトにならなかったかなあ。
ところで、いつものナニですが、この本(矢野徹訳)、誤訳が多くない?特に会話文で、もとの英文が何となく分かるんだけど、なぜそう訳すの?というのが多すぎて、理解しにくいと感じる人も多かろう。「自動で」で済むところを「オートメ工場」とか、「スクリーンが」を「スターリンが」とか、訳のおかしさにツッコミが止まらない部分があり。
今の版は少しはまともになっているんでしょうかね。
「タップダンスから、つづれ織りの技術まで.」
好きだよね。 -
長命族・テレパス・恒星間宇宙船・宇宙人(人間に似た)など、古き良きサイエンスフィクションのアイテム満載です。ついつい懐かしくなって・・・。もっとも第1部は懐かしさから一気に読んでしまいましたが、第2部になると何かまとまりが無くて、ちょっと出てくる”水棲の金星人”など、やたらと古臭さだけが表に出てしまいます。考えれば今から60年前の作品。致し方なしか。
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この作品がエドワード・E・スミスに捧げられていたとは知らなかった。高校3年生のときに読んだはずだが、印象すら憶えていない。「長命族」の人々が地球を脱出するまでを描いた「第一部」はともかく、ジョッカイラ人の惑星と「小人たち(リトル・ピープル)」の惑星を経て地球に戻るまでを描いた「第二部」は、あまりにも突飛な展開に思えて、読むのが辛かった。地球に戻るか「小人たち(リトル・ピープル)」の惑星に残るかを投票で決めるとき、ホームシックな調子の「悲しきワルツ」に続いて「地球の緑の丘」が流れたという描写がある(298ページ)が、この「地球の緑の丘」というのは、新潮文庫の「スターシップ」に収録されていた、あの「地球の緑の丘」なんだろうな。昭和五十一年一月十五日発行、昭和五十五年十二月三十一日六刷。355ページ。定価420円。