- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150105358
感想・レビュー・書評
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本書は1950年に発行されたSFの古典中の古典だ。
将来の世界では、ロボットの助けを借りて、というよりもロボットに頼りながら人類は暮らしを立てている。しかしロボットは最初から高度な仕事が出来たわけではなく、徐々に高度な仕事が出来るようになってきたという設定に、本書ではなっている。そのロボットの開発の現場にロボット心理学者として関わってきたスーザン・キャルヴィンを主要登場人物として描かれるロボット開発史。
モチーフのひとつに「ロボット工学三原則」というものがある。それは、下記のようなものである。
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
ロボットの開発・製作はこの三原則に沿った形でなされなければならない。しかし、この三原則に、一見矛盾するような状況というのは起こり得るものである。そのような時に、ロボットがどのようにふるまい、また、人間がどのように対処してきたのかを本書では記述している。
SFであるが、謎解き的な面白さも兼ね備えている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ロボット三原則の産みの親による連作短編集。原点にして頂点の感が漂う。ただ私たちが普段「ロボット」として認識しているのはアシモフの言うところの「マシン」に相当するものなのかな?(解説では「フランケンシュタイン」もロボット物として紹介されていた)ロボット三原則を前提に、しばしば人間の能力を遥かに上回りながら不可解な行動をするロボット達に悪戦苦闘する様がユーモラスを交えつつシリアスに書かれている。まさしくSFの古典にして色褪せない名作だと思う。どの話も文句ナシに面白いけれど個人的には「ロビイ」「うそつき」「証拠」が好き。あと技術屋2人の皮肉の応酬が日本人からすると異次元すぎて笑ってしまった。よくもまあ危機的な状況であそこまで舌が回るな...
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2019.2.2(土)¥100(-15%引き)+税。
2019.2.10(日)。 -
所在:紀三井寺館1F 請求記号:Browsing
和医大OPAC→http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=83439
ロボットものの歴史を変えた-
「ロボット工学三原則」を掲げた、生化学者であり作家アイザック・アシモフの傑作SF。
(この作品がなければ、スター・ウォーズにはR2-D2もC-3POも、BB-8も、登場しなかったかもしれません…)
【併読のススメ】
P・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
和医大OPAC http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=82808
ブクログ http://booklog.jp/users/wmulk/archives/1/4150102295 -
アシモフのロボット短編 相変わらずのやさしさ
表紙 6点空山 基
展開 7点1950年著作
文章 7点
内容 700点
合計 720点 -
久しぶりに本棚から取り出したら、ページがあちこち黄色くなっていた。でも、この先もずっと大切に持っていようと思う。
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これってSF?というくらいリアリティのある話。技術屋の二人が最終的に死まで体験するのは面白かった。
恒星間旅行とか、いつか行ってみたい。
どれもこれも重みがあった。 -
物語のベースになっているロボット工学の三原則がシンプルだけどよく出来ていておもしろい。今まで読んできた他のSF作品に比べるとそんなに大きな盛り上がりはなく地味な印象。
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久しぶりに手に取った。
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久々にSFの古典を読んだ
世にいう有名なロボット三原則をうたった連作集。連作としてロボットの歴史をキャルヴィン博士が各時代を語るのがロボットの進化を知るって感じで興味深い。
ロボットには間違いなく必要な原則、でもこれに基づくロボットの行動は完全無欠な人間と同じという矛盾。