ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)

  • 早川書房
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150114862

感想・レビュー・書評

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  • アシモフの「われはロボット」しばらく前に読んだ。
    ロボット三原則の人と子供の頃から漫画で知ってはいた。ロボットをフランケンシュタインの怪物にしたくなかったというのは本当だろうけれど、『三原則縛り』のお蔭でアイデアに困らなかったという面も大きいだろうと思う。

    「われはロボット」は大叙事詩だったが、編集が上手かったというか、並べ方が良かったんだな。本篇のロボットは無暗に従順だったり、木偶の棒だったり、…。ホラ話と思える一遍もあり。

    「お気に召すことうけあい」が面白かった。短編で一寸状況説明が足りないので、最初は入りづらかったが。人間そっくりのロボットが傍にいたら、…。やっぱり怖いかな。それでも、違った感情を持つこともあるんだろうか。

    フランケンシュタイン・コンプレックスをテーマにした作品が多い。「校正」の「書物というものは著者の手で創造されるべきものだ、」というのは作者の本音だろう。ロボットにユートピアばかりを観ているわけじゃないんだ。

  • 年末の忘年会で本の交換会したときにもらった一冊。

  •  ロボット相変わらずかわいいなあ!
     アシモフ二冊目。われはロボットの姉妹作という位置づけらしいこちらの短編集は、心なしか裏ロボット作品集みたいな空気があって、あちらの短編集を思い出しながら読むのが楽しかったです。
     こちらは作品ごとにアシモフの前書き? のようなものがついているのだけど、それがまた面白い! ロボット三原則を作った心境とか、フランケンシュタインコンプレックスへの反感とか、なるほどこういうこと考えてたんだーって、作品群への愛着が深まりました。
     スーザンに恋しちゃってるアシモフ博士かわいいよ。スーザンが出てくるお話は私も大好きです。

     「お気に召すことうけあい」と「校正」が好き。校正ロボットほしいなあ……。

  • 文句無しのロボット聖書

     われはロボット[決定版]に続くロボット短編集。

     ロボット、もしくは人工知能が関係するすべての作品にとって聖書とも言えるプロットが満載の作品集だ。

     もちろん、それぞれの作品は古い。しかし、さまざまなタイプのロボットを題材とした作品は、いずれも短編にしておくのがもったいないほどのできだ。

     読書は楽しい。その楽しさはアイデアとストーリーだ。映画では映像がこれに加わる。映像だけで売る映画と違って、本の場合はアイデアとストーリーがないとまったく売れない。この意味で、電子メールが普及しても年賀状が廃れないがごとく、本は本の世界がまだまだ残るんだろう。

    作品リスト
    AL76号失踪す
     失踪したロボットが作ったものは乾電池で動く超技術の機械だった。しかし、命令がその作り方を忘れさせるというロボット原則のマイナス面を描いている。

    思わざる勝利
     ガニメデから人類が木星人調査のためにロボットを送る。そのロボットを見た木星人がロボットを人類だ

  • この短篇集で強い印象を残すのはやはり『お気に召すことうけあい』だろうか。ロボットと人間の恋愛という展開も、ロボット工学三原則の前では何とも夢を打ち砕く結論に至るところがまた面白い。それでも読者は、トニイに憧れてしまうのだろうな。

  •  アシモフ2つめ。第1部はロボット可愛い。天然ボケな感じで可愛い。可愛い。
    「お気に召すこと受け合い」と「レニィ」は「われはロボット」の「うそつき」を読んでるとなんだか感慨深い。レニィ可愛いよレニィ。トニィは王子様兼魔法使いのポジションだけど、お姫様に決して恋をしない。
    「校正」は、新しい技術に対する忌避感という感じ。技術の革新は倫理の変化をもたらし、それを秩序の破壊と取る人もいる。例えば代理出産とか、未だに忌避感を覚える人がいるし、私だって「死んだペットをクローン再生した」とかいうニュースには怖気が走った。犯人が思いたがったほど、その感情は特別でも崇高でもない。
     余談ですが、読み終わった直後に「話し合いは人間の仕事。雑用はロボットにお任せを」という作中の台詞まんまな自動掃除機のCMが流れて、科学の発達に感慨を覚えるよりも先にアシモフって天才だなと再確認しました。

  • アイロボットの姉妹本。アイロボットと同様に面白かった

  • ・9/21 読了.上記のようなロボットシリーズの残りというような短編集.登場人物も上記の人達なので比較的すんなり入っていけた.最後のどんでん返しや落ちがなかなか面白くてミステリーっぽさが出ている.これらもアシモフの代表作だったんだ.

  • 「レニイ」で不覚にもじわっときてしまった。最後の一文だけで、キャルヴィンのひととなりがわかる。「嘘つき」なんかもそうなんですが、女性としての部分とか、ロボット馬鹿なところとか、やっぱり愛すべきキャラクターだと思います。
    訳文も好き。ドノヴァンとかロボのセリフ、すごく微笑ましい。

  • スーザン・カルヴィンという一人のロボット心理学者、ロボットを愛する女、彼女に恋した。

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著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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