楽園の日々: アーサー・C・クラークの回想 (ハヤカワ文庫 SF ク 1-44)

  • 早川書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150116699

感想・レビュー・書評

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  • 回顧録?
    クラークが影響を受けたSF+α

  • 表紙の本棚が実にいいなぁと思い(笑)、手にしました。A.C.クラークの回想録です。幼少期から晩年まで、ご自身が楽しんだSFパルプマガジン、そのほかのSFや作家など、もうてんこもり。SFにひかれたきっかけが、なんだか意外です。登場する作家・作品は実に多彩で、クラークの生涯がそのままSFのレファレンスになっているような気がします。初期のSF作品には簡単にストーリーが紹介されているものも多く、トンデモ感も楽しめます。カモノハシが襲ってくるのは、いくらSFでもちょっとカンベンだ(笑)。でも、人工衛星や惑星探査機の飛行には欠かせないテクノロジーが科学論文の数十年前に発表されていたり、クラーク自身が投稿した科学論文と、例の5つのポイントが密接につながっていたりと、SFはやはり侮れない分野〜。読み進むうちに、原題の"Astounding Days"が実に粋な書名であることも実感しました。訳は「御大」という言葉がふさわしい、往年のSF小説そのもの。うーん、でも、もうちょっと時代に合わせられる単語が多いはず…まぁ、いいか(笑)。「飢えたSF作家にとって、超空間はいつも天の賜物」などのお茶目なコメントや、「宇宙戦争」を生んでしまったSFに対する考えも書かれており、クラークの人となりを感じることもできます。ただ、前述の訳の問題+圧倒的な情報量が読むネックになるかもしれません。血中SF濃度がそこそこある読者さん向けかなあ…と思うので、この☆です。ごめんなさい。小さい声でそっと言いますが、大森望さん『狂乱西葛西日記20世紀remix』のほうがおすすめできるかも(まだ読んでませんけど:笑)。

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