- Amazon.co.jp ・本 (603ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150202033
感想・レビュー・書評
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少なくとも題から想像するファンタジーは一部のほんの少し。あとは混沌と怖い系ファンタジー、デル・トロ監督の世界のようなおどろおどろしさと分裂症的な飛ぶ展開と、ジャパンアニメマニアの雰囲気に彩られ、ドロドロの、子ども好き変態の父親にまで行きつきます。盛り沢山ですが、論理の通らない難しい単語が並ぶ割に意味の繋がらない本でした、難解漢字の翻訳は楽しめましたが。元値で買って読んだらおこったかも。とりあえず私のファンタジー趣味にハマりませんでした。作者が筋を追える事に一番感心しました。
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妖精物語ということで三部作の体裁をとり、ケルティック
ファンタジーとして物語が始まる本書だが、どちらかという
とファンタジーとSFの中間に位置しているような作品だ。
SFを主に執筆する作者によるケルトファンタジーの分解・
再構成=リミックスということかもしれない。フィリップ・
K・ディック記念賞を受賞しただけあって一筋縄では
いかないが、おもしろかったのは紛れもない事実である。
えぐい描写もあるので子供には読ませられないが(笑)。 -
骨太でガッチリなのだけど、なんかしっくり来ない感じ。
3部作ということで、三つの世代に渡る壮大な物語なのだけど、どれも中途半端さが残る。
いろんな方向に話を延ばしすぎて、収拾が付かなくなった感、かな。 -
人の集合意識が生み出す幻想世界に魅了され、取り込まれた少女。
その世界は怪しく、如何わしく、美しく、まるで悪夢のようです。
少女の曽孫の代まで続く幻想と現実の狭間の戦い。
それは受け入れ難い事実を受け入れ、少女が成長する過程の具象化なのです。
剣と魔法の凡作ファンタジーではありません。
猥雑でグロテスクで怪奇な幻想小説です。
東洋かぶれな西洋人のなんちゃって剣術アクションも見処です。 -
長い長い娘3代にわたる妖精対人間の物語.ここでの妖精はかわいらしいものではなく人間の思考エネルギーの溜まり場にひそむ凶暴で邪悪な存在.
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既に処分してしまった本。
うろ覚えだが、気味の悪さが印象に残っている。
世代の違う女性がそれぞれの章の主人公になっていて、それぞれが妖精や怪物などに遭遇することに……
結末をはっきり覚えていないので確かめたいけれど、最近は本屋さんに置いてあるところを見たことがない。
とにかく途中に出てくる怪物の気色悪さが受け付けなくて本を処分しました。
→偶然今日古本屋で見つけて安かったため購入。印象は善くなかったが、内容を確認するため再度読んでみる予定。 -
妖精世界に憧れる少女エミリーの前に、ある日ほんものの妖精が現われ……。コティングレーの妖精事件をモチーフにし、日記、新聞記事、書簡等さまざまな文体を織り交ぜた第1部が秀逸。しかしケルトの妖精ものを思わせる第1部から物語は大きく変化していき、最終的には大チャンバラアクションに。「剣と魔法」的なファンタジーに喧嘩売ってるのかのような物語に大満足でした。