Gene Mapper -full build- (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 829
感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150311070

感想・レビュー・書評

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  • どこまでも人は突き進める、そんな信念が怖い。

  • 2013/10/27

  • 理系的な要素が強くて、文系の僕には少しキツい内容でしたが、なんとか読み切れました。
    とても興味深い設定で、ワクワクしながら読んでいました。

  • 前作、自費出版版もよみました。
    近未来のAR技術に関する丁寧で詳細な表現。作者さんはほんとに好きなんだろう。
    生きてる間に実体験してみたいものです。

  • 発想勝ちのSF。私にもっとプログラムの知識があったなら更に楽しめたと思う。女性キャラがわりと二次元ぽいのが惜しい。

  • 久々に読み応えのあるストーリーと遺伝子工学と電子工学の作り出す半分だけ幸せ?な近未来の描写にしびれました。

    KDPで出版されたCore のFull Build版。実はまだCoreを読んでないので2度目も楽しめそうです。次回作にも期待!

  • 遺伝子を操作して作成する食物。そのプログラムを行うgene mapper,
    拡張現実とリアルが混合しアバターをコミュニケーションを行う未来の世界観は引きこまれる

  • 遺伝子操作されて作られた食物、拡張現実、バイオテロとテーマが面白かった。SF初心者ですがとても楽しめました。

    紙版が出てるんだとはじめて知りました。電子版のみしかないと思ってました。電子版で反応を見て、加筆修正して出版。新たなビジネスモデル?

  • AR(拡張現実)の設定と描写が秀逸。高機能な感情補正があると思えば、それに飽きてリアルフィギュアを出したがる人とか、本当に近い将来ありそうだし。ただ、作物を使って光を発するためのスタイルシートを書くとか、その延長で人口生物だとか、バイオという壮大なテーマの割には物語の緊迫感が薄かったのは残念。キャラ立ちした登場人物も多いのでぜひ続編に期待したい。

  • 2013/07/12読了。話題の電子書籍の文庫版ということで読んでみました。ジャンルはSF?
    遺伝子組み換えよりももっと技術が進んで、農作物がDNAレベルでフルスクラッチされるようになった未来が舞台。完璧なはずの設計イネの農場で、突然、"レガシーな"普通のイネが現れ、広がっていく。この設計イネのデザインを担当したエンジニアが原因を探る・・という話。

    拡張現実・・・などのSFっぽい設定についていくのは若干苦労しましたが、設計農作物というテーマはすごく興味をひかれました。登場人物も魅力的。さすが、個人出版ながら話題になった作品だけあって、面白かった!!
    著者はソフトウェア開発の会社にいたこともあったということで、そういう要素も入ってます。

    現実の未来にもいつか、生物を設計しプログラミングする時代がやってくるんでしょうか?
    そんな時代になったら・・・といろんな想像もかきたてられます。

  • booklive
    ネタバレ注意
    amazon個人出版で人気となり、早川から増補された版

    遺伝子工学が発達して、ゲノムに直接改変が加えられ、さらにその先まで行く世界。
    拡張現実も個人個人がアバターを利用するという、ネットワークとスマートフォンとgoogle glassとAR(...というか、一方向的なVRかも)が高度に発達して融合したら、という世界

    自分は今だに、遺伝子組み換えには生理的な拒否感を覚えている側の人間だけど、実際のところ、そうホイホイと悪いほうに想定するような特性を持った種が発生するのかね、と。

    ゲノムを解読しただけでなく、そこから発現する遺伝子特性までをも完全に理解し、組み替え、利用できるようになったら、人間は、創造主という意味での神の領域に到達するのではないか、など。

    この作品の中では、最後に騒動の原因がオーバーテクノロジーっぽくて物語を終息させていくのが、神の手を離れたデウス・エクス・マキナ(使い方あってる?)っぽく感じた。
    これのもとを辿ったりすると、また色々な物語があるんじゃないでしょうかね。

    SF的未来の描写が凄い好み。
    作者はぜひ続刊を執筆してほしい。

  • SFです。

    新聞の書評で結構誉めてあったので読んでみた。前半は結構ごちゃごちゃしてるところがあって、こう云うSF独特の環境設定に付いていけないところもあったが、途中からすごく先が気になる。

    で、最後の一連の戦い(?)はスカッとして良かった~

    これも大画面のスクリーンで見てみたいなあ~

  • 物語上は4日~5日の間におきた出来事。未来の人達は忙しいな;; 仮想現実空間など、将来的にありそうなリアルな未来を体感できた。遺伝子工学など良く分からない部分もあったが、いずれこういう技術で無いと食料が確保されない時代がくるのかな。

  • full build、無印を読了済みだったのでどうしようか迷ってましたがAmazon のレビューを見て購入を決定。
    ---
    読み終わった後としては、クライマックスのより迫力のある展開は良し、でも黒川さんの使うトリックと、キタムラさんの正体が削られたのが残念。

    けっこう違うので、すでに読んでてもfull buildおすすめです。

  • 電子書籍に移行して、ストアの評判を参考に普段読まないようなジャンルに手をだそうと思い、ジャケ買いした作品。
    面白かった。SFって割には、ネットに潜ったり、遅効性のウィルスが発症したり、犯罪に攻的な組織「公安9課」がでてきたり…ってことはなく(笑)、とても人間味が前にでてる作品だと思った。

    少しテロリスト側がしょっぱい感じはしたのが残念。黒川さんへの疑念が拭えど拭えど滲み出していて、事態はバイオ・ハザードとして進むその辺は、一気に読んでしまった。スピード感はピカイチです。

    今描かれた「SF」だからでしょうか。とても現実味を帯びたその設定は、本当に近未来の近いかたちに思えた。良作ですね

  • 【読了レビュー】素晴らしい!! こんなに清々しい、等身大の人間くさいSFは読んだことが無い。
    科学と人間の在り方について、遺伝子工学とソフトウェアの観点から描き出した傑作だと思う。
    クールなようでいて、読み進めるうちに次第に魅力を感じさせてくれるキャラクター。ユーモアのセンス。どれも一つの作品としてしっくり噛み合っていると感じた。
    いや〜面白かったです!

  • アマゾンレビューがやたらと高かったので読んでみた。個人出版らしい。設定はすごく面白くて、遺伝子組み換え技術よりも先の、遺伝子をゼロベースで設計する農作物が広まった社会。そこに起きる異変。真相は…。
    設定は好みだったものの、あまり深みが感じられなかったなという印象。あと、拡張現実という別のSF的技術が全編に渡って出てきているが直感的にわかりずらかった。主題のテーマとも直接は関係ないと思うので、うーん…という感じ。

  • 可能性のある近未来を描いており、非常におもしろい。

  • 電子書籍版(今はcoreという名前が付加されているようですが)も読んでいるので、ストーリーラインは知りつつも、読み始めるとやっぱり引き込まれて一気に読んでしまうおもしろさ。むしろ、電子書籍版では冒頭ガジェット描写に偏りすぎてたりして、ちょっと引いちゃうようなところがあったあたりを、うまくバランスを取って、雑味を減らした完成度の高いものに変化しています。
    それでも、初読の人には、背景や登場人物の設定に、びっくりするようなアイディアが込められていて、まあ、そのせいでサイバーパンクだと受け止められているようですが、むしろ、極めて現代的な意味で、社会と技術のあり方をテーマにしている小説であり、それはどういう立場のキャラクタが登場するかという点から考えれば、多くの人に納得頂けるのではないかなと思います。
    まあ、あとは楽しんでいただければ。
    あと、ベトナムコーヒーが練乳をつかうのは、練乳だと品質が劣化しにくいからだと聞いたことがありまして、決して味覚がおかしいのが理由ではないと思っておりますので、弁護させていただきます。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    拡張現実が広く社会に浸透し、フルスクラッチで遺伝子設計された蒸留作物が食卓の主役である近未来。遺伝子デザイナーの林田は、L&B社のエージェント黒川から自分が遺伝子設計した稲が遺伝子崩壊した可能性があるとの連絡を受け原因究明にあたる。ハッカーのキタムラの協力を得た林田は、黒川と共に稲の謎を追うためホーチミンを目指すが―電子書籍の個人出版がたちまちベストセラーとなった話題作の増補改稿完全版。

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著者プロフィール

藤井大洋:1971年鹿児島県奄美大島生まれ。小説家、SF作家。国際基督教大学中退。第18代日本SF作家クラブ会長。同クラブの社団法人化を牽引、SF振興に役立つ事業の実現に燃える。処女作『Gene Mapper』をセルフパブリッシングし、注目を集める。その後、早川書房より代表作『Gene Mapper -full build-』『オービタル・クラウド』(日本SF大賞受賞)等を出版。

「2019年 『AIが書いた小説は面白い?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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