- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150311452
作品紹介・あらすじ
高校一年生の夏、私は「天国ゆきのカレンダー」を持って旅に出た……鮮烈な青春ミステリ
感想・レビュー・書評
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言動が一致しない不安定な高校生像が旅を通して描かれる。爽やかさと共に、嘗ては通った思春期の痛々しさで胸をざわつかせる前半。駆け足ぎみにミステリ感が加速する後半。青春とミステリの塩梅が丁度いい作品となっている。
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ちょっと怖い。
最後の締め方がふわふわしていて前半部分と違う感じ。
私も高校の時課題なんかやらないで自転車旅したかったなと思ってしまった! -
前半のなかなかエグいいじめの描写と、淡々としている主人公の様子にいくらかの違和感を感じたが、旅が始まってみれば年相応の幼さや感情を見せる様に、物語が色づいていくのを感じた。謎解きなどがある本格ミステリとは言えないが、時折散りばめた伏線をしっかりと回収し、素直にハッピーエンドとは言えないものの、清々しさ、爽やかさを感じさせるラストシーンで締めた良作。
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高校一年生の夏休み、仲石七果はクラスメイトから渡された自殺までの課題付きカレンダーをもって、自転車で旅に出た。唯一の心の支えだったバンドグループのボーカルの婚約発表を受け、最後にサマーツアーを見届けたら死ぬと決めて。そんな旅に、テレビ局での入り待ち中に出会った無愛想な男子高校生・畑野葉がなぜか同行することになる…七果の葛藤と成長、そしてふたりが過ごした一夏の行方を描く、新鮮な青春ミステリ。
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泣く一歩手前をずっといるみたい。
泣いた方が楽なのに、それを選ばせてくれない。
強くありたい。 -
もうちょっと後半を濃くして欲しい感じ。面白かった
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5/16~5/22 最初は賢いが視野が狭く頑なで自己中心的な主人公が人気ブループの追っかけ道中に同行した謎の多い畑野君や出会った人たちを通して開眼していく様は心地よく、晴れやかなきもちに。その後の主人公と、畑野くんに幸あれ。
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高校一年生の夏休み、クラスのいじめグループから渡された自殺までの課題付きカレンダーを持って自転車で旅に出た少女と、その旅になぜか同行する事になったワケあり少年のひと夏の青春ミステリー。
前半は青春と呼んで良いのかわからない、なんだか痛々しい少女の話。ついでに文字通りかなり痛そうな描写も出てきて、そこは思わず飛ばし読み。
開き直りがなせるわざなのか、死のうと思っているはずなのに、なぜか生命力がみなぎっている主人公が、ちょっとおかしくもある。
でもいくら見返してやりたいからって、課題を粛々と真面目にこなすっていうのもなんだかなぁ・・・。負けず嫌いなのはわかるけど、方向性間違ってないか?
そんな感じで主人公に感情移入出来なかった事もあって、読み始めはなかなかハマれず。が、後半になってミステリー要素が出てくると、なかなか面白い展開に。
日記や金属バットの存在が良かったな。
若干消化不良な終わり方な気がしないでもないけど。その先が知りたい。
それにしても追っかけや熱心なファンって大変だなぁと、しみじみ思ったり。