機龍警察〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA) (ハヤカワ文庫 JA ツ 1-5)

著者 :
  • 早川書房
3.77
  • (42)
  • (82)
  • (56)
  • (8)
  • (5)
本棚登録 : 658
感想 : 83
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312749

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シリーズ第6作の『機龍警察 狼眼殺手』がこのミス2018年版で第3位だったし、評判がいいので読んでみたが、苦手なタイプの作品だった。

  • 面白かったです。
    二足歩行の戦闘兵器・機甲兵装によるテロと、それに向かう警視庁特捜部の龍機兵の戦闘の序盤から、スピード感を持ったまま最後まで走りました。
    序盤の、人が殺されていく描写がちょっと、うっ…となりましたが、きっと戦争ってこういうものだなと感じました。
    数あるロボット作品を思わせながら、警察内の確執や一筋縄ではいかない登場人物たちはがっつり警察ものです。機龍兵に乗る3人が好きです。なかなか、この人がどの人でどれに乗ってるかは覚えられませんでしたが…。
    映像化されそうだなと思いました。シリーズの続きも楽しみです。

  • ‹内容紹介より›
    テロや民族紛争の激化に伴い発達した近接戦闘兵器・機甲兵装。新型機‹龍機兵›を導入した警視庁特捜部は、その搭乗員として三人の傭兵と契約した。警察組織内で孤立しつつも、彼らは機甲兵装による立て籠もり現場へ出動する。だが事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた……日本SF大賞&吉川英治文学新人賞受賞の”至近未来”警察小説シリーズ、ここに開幕!第一作を徹底加筆した完全版。

    ――――
    作者は『土漠の花』の月村了衛。
    戦闘シーンはやはり圧巻です。
    物語は複数の登場人物の視点から描かれていますが、一番多いのは‹龍機兵›の搭乗者である「姿警部」でしょう。飄々とした立ち居振る舞いが特徴的な姿警部は、契約により「警部」となっていることから、他の警察官から憎悪の念を向けられています。そしてその軽口が相手の感情を逆なでするのです。どんな状況でも冷静さを失うことなく、つねに余裕を持った応対ができる(皮肉な返し方を含めて)菅田警部には魅力を感じます。

    また、近未来の「レイバー犯罪」を彷彿とさせる舞台設定や、機甲による格闘など「機動警察パトレイバー」を思い出させます。そして、癖がつよい、他部署から煙たがられる捜査員たち(特にその部長の沖津警視長)なども特車二課を連想させてくれます。

    舞台や警察機構のあり方などは全くのフィクションではありますが(警察が傭兵を雇用すること、そしてそのうちの一人が「元テロリスト」であることなどは現実には絶対にありえないでしょう)、「作り物」感があまりなく、むしろ警察組織内のプライドや縄張り意識などによる反発がしっかりと描かれている部分など「リアル」に感じるところが多かったです。

    事件そのものも違和感がない展開でしたし、捜査手法も突拍子もないものでもなく、警察小説としても、ミステリとしても、そしてSFとしても楽しむことができました。

    シリーズ作品ですし、次の作品もとても気になるところです。

  • なんとなくストーリーの滑らかさがたりない

  • 機龍という名前の通り、ドラグーンという近接戦闘兵器、いわゆるロボットが登場する近未来警察小説。
    戦争にロボットを扱うことが当たり前になった世界で、抑止力としてより強力なドラグーンを用いる警視庁がメインに描かれている。これだけ聞くとSFファンタジーのように思えるが、なぜ警視庁はドラグーンを開発できたのか、警視庁に対する攻撃を裏で支持しているのは誰かなど様々な謎を解き明かしていったり、警察内部の葛藤や抗争の描写など警察小説の側面が色濃く、ハードボイルド小説とも言える。
    登場人物も魅力的なので、この先の続巻も期待して読みたい。

  • ジャケ&タイトル買いで当たりくじって嬉しいな。(^^♪ついつい未来や宇宙、過去や異界が舞台の作品を選んでしまうので、現代ものも挟まなきゃ感覚でのチョイスだったのだが、楽しい誤算だった。
    続きも読みたい!

  • 何と四度目の読書。でも楽しめるからこの作品の力に改めて感心する。今回は巻末のボーナストラックがなく、代わりに詳細な解説付き。

  • 世界が注目する「龍機兵」を導入した警視庁特捜部
    「龍機兵」を操る3名の傭兵
    「龍機兵」を狙う闇の勢力
    すぐに、この本の世界に引き込まれる。

    完全版はより読みやすくなった。
    次の自爆条項も、もともと読み応えがあり面白かったが、完全版ではどうなるか期待しよう。

  • 困るなぁ、こういうことされては。買わないわけにいかんだろう

全83件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

1963年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年『機龍警察』で小説家デビュー。12年『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、13年『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、15年『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞、19年『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞。近著に『暗鬼夜行』『奈落で踊れ』『白日』『非弁護人』『機龍警察 白骨街道』などがある。

「2021年 『ビタートラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

月村了衛の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×