- Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150401337
感想・レビュー・書評
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3.92/260
『第二次世界大戦末期。中部イタリアのピアノーサ島にあるアメリカ空軍基地に所属するヨッサリアン大尉の願いはただ一つ、生き延びることだ。仮病を使って入院したり、狂気を装って戦闘任務の遂行不能を訴えたり、なんとかして出撃を免れようとする。しかしそのたびに巧妙な仕組みをもつ恐るべき軍規、キャッチ=22に阻まれるのだった。強烈なブラック・ユーモアで、戦争の狂気や現代社会の不条理を鋭く風刺する傑作小説。』(「Hayakawa Online」」サイトより)
冒頭
『ひと目惚れだった。
ヨッサリアンははじめて会ったその場で、従軍牧師にぞっこん惚れぬいてしまった。』
原書名:『Catch-22』
著者:ジョーゼフ・ヘラー (Joseph Heller)
訳者:飛田 茂雄
出版社 : 早川書房
文庫 : 404ページ
メモ:
・20世紀の小説ベスト100(Modern Library )「100 Best Novels - Modern Library」
・英語で書かれた小説ベスト100(The Guardian)「the 100 best novels written in english」
・死ぬまでに読むべき小説1000冊(The Guardian)「Guardian's 1000 novels everyone must read」
・一生のうちに読むべき100冊(Amazon.com)「100 Books to Read in a Lifetime」
・西洋文学この百冊
・オールタイムベスト100英語小説(Time Magazine)「Time Magazine's All-Time 100 Novels」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
意図的にか時系列が章単位でころころ前後するため、
非常に流れをつかみにくい。
読んでるこっちもおかしくなりそう。 -
読み終わった後の感想は千差万別だろうけど、そこが良さでもあるように思った。
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狂っているのが戦争か、
戦争が狂っているのか。
狂っているのが人間か、
人間が狂っているのか。
壊れているのは法規かそれとも精神か。 -
深夜のアメリカTV番組「MASH」に夢中だったころ、戦争ものというだけで、ついうっかり手に取ってしまった小説。
・・・で、衝撃的に面白かった。
戦争の不条理さを真正面から描くのではなく、裏返してまた裏返してみたような小説(それって元通り?)。
『あいつらはあたしたちにキャッチ22を見せる必要がないんだよ』とばあさんは答えた。『法律ではそういう必要はないということになっているんだから』『どういう法律がそんな必要なしと言っているんだ』『キャッチ22だよ』
また、も一回読んでみようかな。
表紙のサイケデリックな絵は、おなじみ真鍋博氏。 -
下巻に書いた
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こんなに愉快な、破天荒な、狂気にみちた戦争小説を私はほかに読んだことがない。(といってもまあ私の読書量なんてたかが知れてるのだけど)
訳文の古さも今では感じられないこともないだろうが、それは別にしても、内容がとんでもないので、一度読んだだけでは唖然としてしまって、この小説の面白さはつかみにくいように思える。時系列もばらばら、登場人物は性格も行動も支離滅裂。しかし、何度も何度も、暇な時にふと手にとってペラリとめくったり、そんなことをしながら読み返しているうちに、気がつけば、その登場人物たちのヘンテコな魅力と、物語そのものの麻薬のような面白さにとりこになってしまう。
私はもう15年も前にこの小説を読んだけども、今でも、きっとこれから先も、生涯でもっともユカイな小説を選ぶとしたら、このキャッチ=22を選ぶだろうと思う。それくらい面白い。 -
盾と矛
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上巻は、読み進むごとに自分の頭も狂ってきちゃいそうな気がずっとしてた。