素粒子物理学をつくった人びと〈下〉 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

  • 早川書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150503482

感想・レビュー・書評

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  • 量子の発見から量子力学の発展,場の理論,ゲージ理論,標準模型から超弦理論にいたる素粒子物理学の歴史を作った
    物理学者たちの格闘を多くのインタービューをもとに描いた本.どちらかというと結果を見るというよりは,裏側での人間的な感情の記述が中心になっている.
    ということで,この本を読んでも,例えばくりこみが何であるかは全くわからない.クォークが何かもわからない.そういうことを期待して読む本ではないが,物理学者たちのエピソードが面白くて,最後まで読んでしまった.
    最後の章はなかなか悲しみの漂う章だった.

  • 弱い相互作用の続きから大統一理論まで。オッペンハイマーが繰り込みの概念にもう一歩で届いて,その場合,量子電磁力学でのノーベル賞は彼のものだったという記述に?である。中間子,即ち強い相互作用の対象となる粒子が次々と見つかり,それを群論で整理・分類していくにあたり,複合模型の坂田Gの貢献は大きく,八道説のゲルマンへ繋がっていったことをきちんと書いている。自発的対称性の破れのことも南部のこともきちんと書いている。故にまだ,上巻よりも内容は許せる。

    日本人3人(米国籍の南部を含む)のノーベル賞受賞によって文庫化された本書。日本の素粒子論研究は湯川、朝永、坂田、武谷の四天王により推進され、それをその直後の世代の南部や坂田の弟子益川と小林が継いだことは、湯川の伝記を読んで科学に憧れた自分には嬉しい限り。しかしヒッグス粒子が実在と認められた今、宇宙と重力の起源の探求に、大統一理論の運命がかかっている。それにしてもクォークに懐疑的だったゲルマンが研究の中心に立つことになるのは歴史のイタズラか?ゲルマンとファインマンが犬猿の仲というのも分かる。

  • 本編より訳者のあとがきが「変な」内容で面白かったぞw

  • 20100828購入。壱彩堂書店@アマゾン。

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