明日の幸せを科学する(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 早川書房
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感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150503994

感想・レビュー・書評

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  • 選択に必要なものは想像。これが全てですね。

  • 人は幸せになりたいと望んで、幸せになることを想像しながら結果振り返ると幸せになっていない。その誤差を科学的に解明している本です。脳の錯覚など科学的に解明しており面白い本ですが、そこまで画期的な内容ではなく、この本を読んだら、それこそ幸せに幸福になるのかと言うとそうではない。ただ科学的な脳の反応や働きを知る上では勉強になります!

  • 脳の未来を予測する能力があまりないことを知った。

  • まとめ
    がすくないかな

  • 人は細部を穴埋めしてしまう。
    過去と現在から未来を想像する。
    その過去も曖昧な箇所は埋められるし、現在を重視すぎる傾向がある。
    未来の計画は前頭葉にその力がある。
    なぜ未来を想像するのか?に対して人はコントロールするのが好きだという指摘は納得度が高い。

  • 自らの脳で未来を想像するのは、限界があるのと同時に、不明瞭・不確定であり、それを信じることに警鐘を鳴らす。
    結果、他人の経験を自己へ投影する術が未来を想像するのに役たつ。
    自分は他と違うという感覚と個人の多様性という根拠のない信念こそ、他人の経験を参考しない、またはわれわれが他人を代理人にするのを拒む最大の理由なのは納得するところがあった。
    自分は特別という意味のない根拠が、変なプライドを武装し、知っているフリをしてしまう。
    他人の経験を勉強することは、自分の間違った思考を考えるのにも役たつ。これが結果的に、自分の未来やどうありたいかを想像することにつながるのかも、という結論に至った。

  • 何故私たちは未来の自分の幸せを正確に予測できないのかを、心理学・行動経済学・脳科学を駆使して解き明かす本。人間の感情・記憶・予想・想像などがいかに不完全なのか徹底的に暴かれる。
    以前から、同じ言語・言葉を用いて他人と感情を共有できるにしても限界がある(自分の考えている特定の物事と相手の考えているそれが必ずしも当人にとって同じものを意味するとは限らない)と考えてきたけれど、この本を読んでそのようなコミュニケーションギャップが言葉だけに限らないことが分かった。
    人間の脳と目は共謀して我々を騙す。しかも、こちらとしては騙されていることに気付かないし、そのことを知ったとしても騙されないようにするのは困難だという。
    盲点の存在を実証する絵(p140)は子供の頃から幾度となく見てきたが、「脳が盲点の周りの情報を元に、盲点が盲点でなければ見るだろう妥当な映像を推測して、視野の穴埋めをしている」ことには思い至らなかった。確かに不思議だ。
    本文にはアメリカ人向けのユーモアが満載だが、そのせいもあって文章がやや回りくどいように感じる。読み切るまでにずいぶん時間がかかってしまった。

  • 人間は自分のことは自分が1番分かっていると思っているにも関わらず、どうして謝った判断をしてしまうのか?
    脳科学、心理学の観点から解説。

  • 我々は幸せになるため、未来を想像する。しかし、人類の進化で得られた思考や創造を担う前頭前皮質には、3つの欠点がある。
    1. 事実の穴埋めや放置をすること
    2. 現在を未来に投影すること
    3. 幸せの合理化を視野に入れていないこと

    この欠点を回避する唯一の解決策は、他人に未来の自分の代理人となってもらうことだ。
    より正確に未来の心情を把握するには、他者は多様で自己は独自であるというごく平均点な信念を払い、他人に代理を任せるべきである。


    追加で作者のTEDを見てみることをお勧めする

  • 私たちが日々行う意思決定は、結局のところ幸せになるためである。それは自分の幸せのこともあるし、家族、他人の幸せのためもあるかもしれない。

    私たちは意思決定をする際には、ほぼ間違いなく予想する。行動の結果がどうなるかを予測し、それに対して自分や家族、他人の感情を予想する。これが正しく予想できれば、幸せになれるに違いない。

    客観的な結果については、統計や確率でそれなりに精度を上げることができるかもしれない。本書はそこは扱わない。
    本書が扱うテーマは、未来にどう感じるかについて、正しく予想するにはどうすればいいか?である。

    著者は心理学者として、この問題がいかに難しいか、さまざまな実験結果をもとに説明する。

    例えば、そもそも幸せとは何だろうか?私たちは他人が幸せかどうか分かるのか?もっというと、自分の幸せを分かっているのだろうか?

    事故や病気、さまざまな災厄で傍から見ると悲惨な状況なのに、本人は幸せだと言う場面…これは嘘をついているのか、おかしくなってしまったのか?それとも周囲が考える幸せが間違いなのか?

    このような疑問から始まり、脳の錯覚、虚構、自己防衛、合理化など、私たちの幸せについての概念に揺さぶりをかけてくる。

    そして著者が至った結論は、救いがないような…全編を通して、頻繁なジョークが多少の救いかもしれない…

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