黒い迷宮(上)──ルーシー・ブラックマン事件の真実 (ハヤカワ文庫NF)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150505028

作品紹介・あらすじ

2000年、六本木で働いていた英国人女性が突然消息を絶った。《ザ・タイムズ》東京支局長が丹念な取材をもとに事件の真相に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 一気に読めた。
    英国人の著者は自分に正直に各登場人物を評していた。
    英国から見た日本とはこんな感じなんだ、英国と日本の文化の違いというのを知れて面白かった。(日本の性産業の歴史、客室乗務員に対する両国のイメージの違い、など)

  • もう20年以上も前のニュースで、詳しい内容は記憶からすっぽりと抜け落ちている。でも、ルーシー・ブラックマンという名前は耳に残っている。ある意味でありふれた事件、少なくともありふれた事件だと思える事件に日本中の注目が集まったのがどうしてなのか。本書によれば、被害者の父親が戦略的に選んだマスコミ対策の影響が大きかったようだ。

    同じ著者による『狂気の時代』を読んだあと、たまたま古書店で目に付いたのが本書。本筋からは外れるが、外国人から見た日本に関する記述が興味深い。

  • リチャード・ロイド・パリー『黒い迷宮(上)──ルーシー・ブラックマン事件の真実』ハヤカワ文庫。

    ザ・タイムズ東京支局長による事件の細部、被害者女性、ルーシー・ブラックマンの過去にまで迫る渾身のルポルタージュ。

    2007年7月に六本木のクラブでホステスとして働いていたイギリス人女性が突然、行方不明になる。英国から来日した家族の必死の働きかけにも関わらず、日本警察の初動は遅く、捜査はなかなか進展しない…

    東京の六本木をまるで魔都の如く描きながら、次第に事件の核心部分へと迫る展開は見事と言うしかない。

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著者プロフィール

英『ザ・タイムズ』紙アジア編集長および東京支局長。1969年生、英マージーサイド州出身。オックスフォード大学卒業後、1995年に『インディペンデント』紙の東京特派員として来日。2002年より『ザ・タイムズ』紙に属し、東京を拠点に日本、朝鮮半島、東南アジアを担当。アフガニスタン、イラク、コソボ、マケドニアなど27カ国・地域を取材し、イラク戦争、北朝鮮危機、タイやミャンマーの政変を報じる。著書に、『狂気の時代』(みすず書房、2021年)のほか、日本を舞台にしたノンフィクション『黒い迷宮』(2015年)、『津波の霊たち』(2018年。ともにハヤカワ・ノンフィクション文庫)がある。『津波の霊たち』で2018年ラスボーンズ・フォリオ賞、2019年度日本記者クラブ賞特別賞を受賞。

「2021年 『狂気の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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