進化は万能である──人類・テクノロジー・宇宙の未来 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 早川書房
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150505240

作品紹介・あらすじ

宇宙、経済、文化、テクノロジーまであらゆる物の変化はボトムアップの進化原理で説明できる! 名著『繁栄』と対をなす科学解説

感想・レビュー・書評

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  • 非常に奥深い含蓄のある本です!著者のマット・リドレーは万物の進化と言う観点から進化はどのようにして進んでいくのか、進化と言うものは人間が意図的に創造し意図的に計画をし意図的に世の中を素晴らしく改革しているものとは全く類の違うものであると言うことを解説している。すなわちこの世のあらゆる進化と言うものは人間が想像して計画して予定して出来上がるものではなく自然発生的に意図されていない方向へ進んでいき、民衆の底辺から生まれてくるものであり、それが結果的に世の中全体を動かし向かっていくもの、それを文明文化の進化と説明する。それは、現在からすると、いっそう素晴らしくより一層繁栄し、より一層発展的に創発的に物事は良くなっている証左であると言うことを解説する。進化と言うものは人間が計画し管理すればするほど、イノベーションや発展は起こり得ないと言うことを著者は訴えており、大変含蓄があって面白い本でした。
    一読の価値はありますよ。

  • 2018.8.24 amazon ¥529

  • マット・リドレーは好きなライターでありこちらの本も評判が良かったので購入。
    なんだが、ちょっと扱う範囲が広範囲で、またなんとなくスカイフックというアイデアに固執している、もしくは自説の主張が強い、という印象で、期待していた感じとはちょっと違ったかな。
    『進化は万能である-The evolution of everything』、サブタイトルは「人類・テクノロジー・宇宙の未来」とあるのだからタイトルを見れば予想できたはずなのだが、『赤の女王』や『やわらかな遺伝子』の印象がつよく、生物学的な分析が読めるのかと思いこんでしまっていた。

    本作品は16章で構成されており、それぞれで異なるものの進化を扱っている。
    宇宙から始まり、道徳、生物と続き(このあたりはまだ良い)、後半はテクノロジー、政府、リーダーシップ、果てはインターネットへと続く。
    広範囲なものを扱っているため必然的に一つ一つへの掘り下げは限定的であり、その点が自分の期待には沿わなかったのだが、マット・リドレーはタイトル通り“進化”というものの万能性を語りたかったのだと読み終えて納得した。進化はあらゆるところに見え、それは自然発生的で、効率性や改善などに向かい変化し続ける、その現象に面白みを感じたのだと考える。
    その視点は、ありそうであまりない視点のような気がする。多くの人は当たり前に受け取り、“進化”という現象を広い分野で共通で発生している現象としては深く考えないのではないかな。

    それを前提にいつか再読してみたいとも思うが、今は積読がたまっているので、後で。

  • あらゆる進化をまとめてくれている

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著者プロフィール

世界的に著名な科学・経済啓蒙家。英国貴族院議員(子爵)。元ノーザンロック銀行チェアマン。
事実と論理にもとづいてポジティブな未来を構想する「合理的楽観主義(Rational Optimism)」を提唱し、ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)、マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者)らビジネスリーダーの世界観に影響を与えたビジョナリーとして知られる。合理的楽観主義をはじめて提示した著書『繁栄:明日を切り拓くための人類10万年史』(早川書房)はゲイツ、ザッカーバーグが推薦図書にあげている。グーグルには3度招かれ講演を行なった。
1958年、英国ノーザンバーランド生まれ。オックスフォード大学で動物学の博士号を取得。「エコノミスト」誌の科学記者を経て、英国国際生命センター所長、コールド・スプリング・ハーバー研究所客員教授を歴任。オックスフォード大学モードリン・カレッジ名誉フェロー。
他の著作に『やわらかな遺伝子』『赤の女王』『進化は万能である』などがあり、著作は31カ国語に翻訳。最新刊である本書『人類とイノベーション』は発売直後から米英でベストセラーを記録している。

「2021年 『人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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