七つの時計 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-60)

  • 早川書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150700607

感想・レビュー・書評

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  • 確かドラマでは観たことがあったのですが、これも全く内容を憶えていなかったので、また楽しむことができました。(笑)
    チムニーズ館に招かれ宿泊していた若者の集団の中で、ひときわ寝坊の男性がいた。ある日、そんな彼を驚かそうと皆で語らい、目覚まし時計を多数購入して、彼のベッド付近に並べておく悪ふざけを行ったのだが、しかし、それでも彼は起きてこなかった・・・。この事件に不審を抱いたチムニーズ館の主の娘であるレディ・バンドルは、関係者と仲間を作り事件解明に乗り出すのだが・・・。
    素人探偵レディ・バンドルの活躍と、お馴染みバトル警視の暗躍にドキドキする冒険サスペンスな物語が楽しめます。貴族の若き娘の活躍というのがいいですね!(笑)お気楽な冒険心での言動が随所にあらわれていて、それが物語自体をコメディ的な雰囲気にしている部分もあるのですが、サスペンスな状況とよくミックスされていて、エンターテインメント作品として面白く仕上がっているといえるでしょう。
    いつものように、結末はクリスティー得意の意外なもので、しかも何重にも仕掛けられた謎に対して畳みかけるように解きほぐしていく様子にとてもわくわくして、文字を追う目と頁をめくる指も思わず速くなってしまいました。(笑)犯人の予想も全然違っていたのですが(一度ドラマで観ているのに!)、しかし読了してみると、これはアガサ・クリスティーのまさにオハコのプロットですね!そう気がつかせないところはさすがクリスティの真骨頂です。
    これだけ活躍したのだから、レディ・バンドル物をシリーズにしても面白かったかもしれないですね。そう思えるほど推移にドキドキした作品でした。

  • 訳:深町真理子
    『チムニーズ館の秘密』に続編あったとは知らなかった。クリスティの書く女性は溌剌としてて、なかでもバンドルは小気味がよいほど。なにより社交大嫌い、でもそれを前面に出せない小心のケイタラム卿にかなりの共感を覚えていたので再登場が嬉しい。結末にはかなり驚いた。クリスティはほんと語り方がうまいのだな。

  • チムニーズ館に滞在していた4人の青年たち。そのうちの一人ジェリー・ウェイドが朝死んでいた。あまりにも寝坊な彼のために友人たちがセットした7つの時計が枕元に並べてあった。彼は妹に「セブン・ダイヤルズの一件は忘れてくれ、」という書きかけの手紙を残していた。チムニーズ館の持ち主の娘バンドルは事件の真相を探り出す。

    これもバンドルという若い娘と青年の謎解き冒険物語。



    1929発表
    1981.9.15刊 983.2.28第三刷 図書館 深町真理子訳

  • #赤背表紙のクリスティーを再読するプロジェクト 016

    元気よすぎるヒロインが秘密結社を暴こうとスパイごっこしたつもりが、裏にはまた裏があった話。バトル警視が鮮やかに犯人を突き止めるも、どんな犯罪をやらかしたかには一切触れられていない。

  • 読み返したくなる一作。

  • 思わぬ展開が待ち受けている
    スパイ小説。
    女性なのに女性らしからぬ行為を
    やってのけるバンドルには
    驚かされるはずです。

    そして終盤も驚きが出てくるはずです。
    そう、セブン・ダイヤルズ・クラブの
    真相や犯人が明らかになったとき。

    最後まで油断が出来ない
    ハラハラさせられる作品でした。

  • 大好きです。大好きすぎて何度も何度も読み返しました。
    ヒロインのバンドルが凄くいいです。
    テンポのいいストーリー、大どんでん返し、、読み終わった後の爽快感が素晴らしいです。
    会話など所々にアガサのユーモアが溢れています。
    私がミステリー小説にはまったきっかけとなった本です。

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