セントラル・パーク事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ラ 2-8)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150715588

感想・レビュー・書評

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  • アメリカの作家「クレイグ・ライス」の長篇ミステリ作品『セントラル・パーク事件〔新訳版〕(原題:The Sunday Pigeon Murders)』を読みました。

    「エラリー・クイーン」に続き、アメリカの作家の作品です。

    -----story-------------
    その写真にたまたま写っていた人物こそ「ピジョン氏」だった。
    七年前に高額の保険をかけて忽然と疾踪し、まもなくその保険金が下りるはずの「ピジョン氏」が生きていた!
    写真を手にした「ビンゴ」は一計を案じた。
    「ピジョン氏」を押さえれば、保険金の分け前にあずかれる…相棒の「ハンサム」とともに乗り出した「ビンゴ」だが、怪しげな人物が次次に現われて、事態は大混乱!
    「ビンゴ&ハンサム」の名コンビ・シリーズ第一作、新訳決定版で登場。
    -----------------------

    1942年(昭和17年)に刊行された「ビンゴ&ハンサム」シリーズの第1作にあたる作品です。


    小男でやせっぽちで赤毛で貧相だが悪知恵が働く「ビンゴ・リグズ」と、その相棒で、背が高く二枚目で、ご婦人方にもて、そのうえ、新聞に出ていることならなんでも憶えているという超人的な記憶の持ち主「ハンサム・クザック」は、通行人や旅行者の写真を撮ってカードを渡し、25セントを送ってきた客にできた写真を送る街頭写真師として生計を立て共に住み貧乏暮らしをしていた… その日も、二人は、セントラル・パークで、観光客相手に写真を撮っていた、、、

    7年前、公園の名物男「ピジョン氏」が、50万ドルの生命保険をかけたまま謎の失踪を遂げた場所だ… 「「ピジョン氏」が失踪したその場所で撮ったあなたのお写真、すばらしい記念品になります」そう言ってカードを差し出すと、だれもが受けとった。

    商売は上々だった… だがその夜、暗室で昼間の写真を引き伸ばしていた「ハンサム」は、笑っている男女を撮った写真の背後に、あの「ピジョン氏」が写っているのを発見した!

    「ビンゴ」は金の臭いがすると感じ、好人物の「ピジョン氏」を友好的に捕獲をし、保険金の半分の25万ドルを手に入れようと共同経営者で保険金の受取人となっている「ハークネス・ペニース」に会いに行くがソファに座っている人物は死んでいた… 次に「ペニース」が死亡した際の保険金受取人を知るために「ペニース」の弁護士「ルーファス・ハードストーン」に会いに行くが、彼も「ペニース」と同じくナイフで刺されて殺されてしまう!

    素人二人が金を手に入れられるため奮起し立ち向かうが、関係者が次々に殺され… そして、二人の前に怪しげな人物が次々に現われ、関係者が次々に殺されて、事態は混乱し、思惑通りには進まない… 二人は、保険金を手に入れることはできるのか!?

    性格が全く異なる「ビンゴ」と「ハンサム」の、噛み合わないけど絶妙な掛け合いが愉しめるユーモアたっぷりの作品でした… 25万ドルという大金は手に入れられませんでしたが、ある意味、身の丈にあった報酬が手に入ったので良かったんじゃないですかね、、、

    意外な真相や、主人公の二人と「ピジョン氏」や「ベイビー」との、ほのぼのとした関係性も魅力のひとつだと感じましたね。

    本シリーズは、残念ながら3作品しか世に出ていないようです… しかも、3作目執筆中に著者が亡くなってしまい「エド・マクベイン」が完成させたらしいです、、、

    機会があれば、他の作品も読んでみたいですね。



    以下、主な登場人物です。

    「ビンゴ・リグズ」
     街頭写真師

    「ハンサム・クザック」
     ビンゴの相棒

    「サンデー・ピジョン」
     失踪した男

    「ハークネス・ペニース」
     ピジョン氏の共同経営者

    「レオノーラ」
     ハークネスの妹

    「ウィルキンズ」
     ペニーズの使用人

    「ジューン・ローガン」
     ペニーズの友人

    「ルーファス・ハードストーン」
     ペニーズの弁護士

    「マーティ・ブコルツ」
     ギャング

    「アート・フランク」
     マーティの相棒

    「スティーヴ・ストーン」
     ギャングのボス

    「ミセス・ハリガン」
     家主

    「ベイビー」
      家主の娘

    「ルーイ」
      引退した泥棒

    「リナルド」
     ピジョン氏の友人

  • 写真を撮って生計を立てているビンゴ&ハンサムコンビが事件を解いていく話。
    次々に人が殺され、怖い組織から追われたりするのだが、緊迫したストーリーではなく、ユーモアミステリーである。
    実はハンサムのほうがいい働きをしていて、危機を脱するところがなんだかおもしろい。
    安心して読める。

  • マローンシリーズとはまた違った
    ユーモア・ミステリー。
    この作品はマローンのそれとは違って
    あまり推理のほうはメインではないです。

    ビンゴとハンサムのコンビは
    まあまあすごく貧乏なんであります。
    カメラを質に出しちゃうって…
    それぐらい貧しいのです。

    今回は失踪した人間の
    25万ドルを何とかして獲得しようと
    必死になるのですが
    事件にも巻き込まれてしまうのです.

    スレスレの行為があったりと
    やはりユーモアらしいです。
    そして最後は犯人を罠にかけます。

    マローンのそれよりは
    やはりレベルは下がりますが
    悪い作品ではないです。

  • ビンゴ&ハンサム・シリーズ

     写真屋のビンゴとハンサム。彼らの写した写真の中に7年前に消えたピジョン氏が写っていた。ピジョン氏の共同経営者をゆすってピジョン氏にかけられた保険金の半分をいただくつもりが・・・。共同経営者の部屋の死体。その後連続する関係者の殺人。

    市川図書館
     2009年10月14日読了

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著者プロフィール

Craig Rice

「2006年 『ママ、死体を発見す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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