郵便配達夫はいつも二度ベルを鳴らす (ハヤカワ・ミステリ文庫 77-1)
- 早川書房 (1981年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150740016
感想・レビュー・書評
-
オススメで読んだ。性と暴力の腐敗臭のする作品だが、かえって書くのが難しいと思う。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
10/06/22 魅力的な小説。
-
あまりにも有名なこの海外小説、なんのジャンルに入るのだろう。
ミステリでもあり、ハードボイルドでもあり
カミュの「異邦人」的不条理小説のようでもあるし、
そして男と女の愛の形のひとつと捉えるなら
恋愛小説ともいえるかもしれない。
やさぐれた男の乾いたつぶやきでつづられる。
ふらっと入った安食堂で雇われ、そこの妻とできてしまう。
夫を嫌悪していた妻。したたかで魅力的なその女を
自分のものにしたかった男。二人の利害は一致する。
当然のように主人が邪魔になる。そこから物語は始まってゆく。
訳者のあとがきのなかで、作者の小説は大衆に愛されても
“性と暴力”を描いたという点で批評家の悪評を浴びた、
とあるが、現代の今読み返すと、映画『俺たちに明日はない』の
ボニ―&クライドのようにも見え、ノスタルジーさえ感じる。
粗野でありながら濃密な空気感がとてもいい。 -
83032.348
ボリス・ヴィアンなどと共通した雰囲気。やはり本格ハードボイルドは一人称がいいみたいだ。
※各社から訳が競うように出て話題になったが、どこ版で読んだか不明。 -
ハードボイルドの意味も知らずに読んだ本。当時は斬新だったらしい作品で今となっては良く見るストーリー展開だけど描写がうまかった。なんか気になって先を読んでしまった。
-
浮浪者である青年が主役であるハードボイルド小説。独特の世界に読んでいるうちに引き込まれていく。
-
唯一読んだ洋モノミステリ。郵便関係の話しかと思ったら、ぜんぜん違うのね。解説を見て、ナルホドと思った。よく、映画と小説で二度楽しめるミステリと称されている。ただ、映画を観たことがないので判らないが、映像化した所も見てみたい気もする。そういえば、主演はジャック・ニコルソンだったっけ?そう思ったらますます観たくなった。ちょっとエッチなシーンが目に付くので★一個減点
-
内容(出版社/著者からの内容紹介より)
浪者のおれが雇われた店は街道ぞいの安食堂だった。おれはその店のコーラという若いセクシーな女房といい仲になり、そして亭主のギリシャ野郎が邪魔になりだした。おれたちはやがて完全犯罪を計画したが……一九三〇年代のアメリカを舞台に、性と暴力の作家が描くハードボイルド小説の名作。新訳決定版!