- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151200144
作品紹介・あらすじ
小さなバラ色の雲が空から降りて来て、シナモン・シュガーの香りで二人を包みこむ…ボーイ・ミーツ・ガールのときめき。夢多き青年コランと、美しくも繊細な少女クロエに与えられた幸福。だがそれも束の間だった。結婚したばかりのクロエは、肺の中で睡蓮が生長する奇病に取り憑かれていたのだ-パリの片隅ではかない青春の日々を送る若者たちの姿を優しさと諧謔に満ちた笑いで描く、「現代でもっとも悲痛な恋愛小説」。
感想・レビュー・書評
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肺に睡蓮の花が咲く奇病になっちゃった女の子に恋した男の子の世にも切ないファンタスティック恋物語。最初に見たのは映画で、映像の可愛らしさがとても好きでした。原作はこれと、新潮文庫から出てた「日々の泡」も読んだのだけれど、やっぱり「うたかたの日々」というタイトルのほうが好き。日本では「クロエ」というタイトルで映画化もされましたが、二次作品としては岡崎京子の漫画が一番原作イメージに忠実かなあ。
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シュールで幻想的。「ピアノカクテル」「心臓抜き」「嘔吐の形の指輪」など。すぐ人が死ぬし死に方も異常だし、よく考えたら主要人物たちだけが比較的まともなようにも見える。 なんで睡蓮なんだろうなあと花言葉を調べたら「心の純潔」とか「滅亡」みたいな意味があるらしい。なんとなくしっくり来た気がする。美しい。
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1947年の作品ですが、全く古さを感じさせません。
シュールで音楽的でイマジネーションあふれるラヴストーリー。
読み始めからラストシーンまで胸が切なくしめつけられます
2003年には岡崎京子さんが漫画化しています。こちらも超オススメです。
「まちなかギャラリーアートステーション」おすすめの一冊
(http://ai-arts.com/index.html) -
美しいですね
基本的には純粋に恋をする男女3体3の物語です。
文が幻想的で浮遊して掴めないような印象がありました。
それでも熱い恋の話には違いありません
良き本でした。始まりから終わりにかけて寂しくなってきますが -
コランとクロエの恋の話。人は簡単に死んだり、部屋の大きさが変わったり。そして、クロエの肺には睡蓮が生長するというように物語世界が不思議に彩られている。本当に不思議で滑稽な物語。
とらえどころがないとも言える。主人公の名前の響きが好きです。 -
とても不思議な小説だった。不思議なことが普通なことのように描かれていて最初は戸惑ったが、読んでいるうちに世界に入り込んでいけた。
肺に睡蓮の花が咲く病気におかされた妻の病状を和らげるために、花を部屋中に置く主人公。花を買うために憂鬱な仕事をする。
不思議な世界の中にも現実的な世界ときちんとリンクしている感情があり、とても面白かった。 -
純粋なのに、残酷でぐろい。なのに気にならない、それどころか、その描写がスパイスになっててよい。
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読み直そうと思っていたら、岡崎京子のマンガを見つけて感動した。そしてら光文社古典新訳文庫に野崎歓の訳が入ったので、そちらを読むコトにしました...読み直そうと思っていたら、岡崎京子のマンガを見つけて感動した。そしてら光文社古典新訳文庫に野崎歓の訳が入ったので、そちらを読むコトにしました(実は積読中)。きっとカッコの付け方が、より今風になっているだろうと、勝手に期待しています。。。2012/06/25
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僕のかわいい子猫ちゃん なんてすんなり言ってしまうのはヴィアンとオザケンだけでしょう。
私も同感!
私も同感!