- Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151300172
感想・レビュー・書評
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(メモ:中等部3年のときに読了。)
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分かってみれば、どこかで読んだことのあるトリック。でも読んでいる間はそれに気づかない。
クリスティは会話のひとつひとつに、登場人物の心理がうまく表現されている。それがすばらしい。 -
クリスティーは、中学生のころ大好きだった。
これは読みなおしではあるけれど、
新訳。以前は前の訳で読んだ。
ちょっと訳の問題以前に脱字の多さが目立つ。
特にリニューアルしたものには多くて残念。
内容は、もう読んでのお楽しみとしか言いようがない。
クリスティーらしい。
2度目ということで
一度目には気付かなかった複線に気づいたりして
楽しさも倍増。
資産家が密室で殺される話。 -
エルキュール・ポアロ・シリーズ
ゴーストン館に自分の一族を呼び集めたシメオン・リー。息子のアルフレッド、ジョージ、デヴィッド、ハリーそして妻たち、孫のピラール・エストラバス。息子たちの母親を罵倒し遺言書の書き換えを宣言した夜に殺害されたシメオン。盗難にあったダイヤの原石。サグデン警視の秘密。ポアロの推理。
2009年12月26日購入 -
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持っているのはハヤカワミステリ文庫版ですが、画像がないのでこちらを登録。
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著者のアガサ・クリスティーが、知人に
「貴方の書く殺人は最近どうも洗練され過ぎで貧血症気味。」
と指摘されたのを受けて、ならばと「出血大サービス」で描いた
クリスマスに起きた「富豪密室殺人事件」の物語。
「クリスマスと富豪」と言えば、ディケンズの
「クリスマス・キャロル」が思い浮かぶが、
「けちん坊」「クリスマスの悪夢」といった点では
本作品と共通しているものの、スクルージは目覚めた後に
改心し、ハッピーエンディング的な結末を迎えるのに対し、
この作品の富豪の最期は、あまりに悲惨だ。
これが家族を愛さず、己とそれまでの人生で築いた財産だけを
愛した男に対する当然の報い、
その罪にふさわしい死ということなのだろうか。
殺された富豪の老人の家族は、
息子達もその妻達も強烈な個性の持ち主ばかり。
誰が加害者になってもおかしくない位の
富豪に対する長年に渡って積もりに積もった恨みと憎しみ、
そして心の歪みを持ち合わせている。
それに外国からやって来た孫娘、旧友の息子も加わり、
事件はますます混迷していく。
そんな難事件を「灰色の脳細胞」の持ち主
エルキュール・ポアロが休暇返上で挑む。
一癖も二癖もある登場人物一人一人の長所も短所も含め
その人物像を描き分けるアガサ・クリスティーの筆は
いつも以上に冴え渡り素晴らしい。
起きた事件は、血みどろの陰惨なものだったけれど、
読み終えた後、ポアロの出した答えとその意外な結末に驚き、
なぜか白い雪の中にいるような
すっきりとした気持ちになるから不思議。 -
ポアロがクリスマス休暇を返上して事件解決に乗り出す、というお話。
イギリス的クリスマスの常識がないと、面白みが半減する。
そういう意味では、確認すべきことが一つ。皆さんはディケンズの『クリスマス・キャロル』をご存知だろうか。けちんぼのスクルージが3人の幽霊に出会うお話ですが。これを読んでいれば、イギリス的クリスマスは大体理解できるのではないかと思う。最低限、これを読んでから『ポアロのクリスマス』を読んだ方がいい。
クリスティの話というのは、文化的前提を要求するものが多い。
たとえば、マザー・グースからの引用が多い。『そして誰もいなくなった』などがそうだ。そして、『ABC殺人事件』はイギリスで有名なABC鉄道案内の存在が前提となる。『開いたトランプ』はもっと高度な文化的前提として、ブリッジの知識を要求する。『ヘラクレスの冒険』は、ギリシア神話のヘラクレスの12の偉業について知っておいた方がわかりやすいだろう。
本作もその部類に入る。
まあ、話自体はそこそこという感じ。
クリスマスにどうぞ。
ちなみに、クリスティの作品にはクリスマス物が多い。本作の外、『クリスマス・プディングの冒険』という短編集がある。この短編集は、ポアロもマープルも登場するのでお得。 -
ポアロもの。クリスマスに起こる事件で、今までのクリスティとは違う殺害方法なので、ちょっと新鮮。トリックもそうですが、犯人の意外性もかなりあります。ちなみに、私はクリスマスとかぶって読みました。
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2009/7/19 チェック済み