- Amazon.co.jp ・本 (548ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151704017
作品紹介・あらすじ
十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探しだす-そんな腕利きの"古本掘出し屋"が何者かに殺された。捜査に当たった刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。貧乏だったはずなのに、いったいどこから。さらに、その男が掘出し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し…古書に関して博覧強記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。すべての本好きに捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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半分までは我慢。後半はわりとサクサク。前半こんなにくどくど書く必要あるのかな。
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もっともっとペダンティックで、本に対するフェティッシュな感情・所有欲を濃厚に描いたようなものを期待していたが、どちらかと言えば
稀覯本という投機対象をめぐる正統派犯罪小説、といった印象。
それでも全然ガッカリすることはなく、ぐいぐいと引き込まれて200Pあたりからイッキ読みモード。遅読の自分が540Pを10日で読み切った。結末も鮮やか。鮮やかすぎて、そのほろ苦さにしばらく気付かなかったくらい。
時代設定は1986年、作品発表は1992年で本邦初紹介が1996年。訳者さんは「こしらえる」て言い方が好きみたい(笑)。1996年当時でもかなりのおじさん言葉。でも訳文で引っかかりを感じたのはそこだけ。
1986年は前年のプラザ合意を受けて、ドル安が進んだ年。でも当時のハンバーガーの価格を見ると、プラザ合意以前の240円/$で考えたほうが、現在の貨幣価値により近づけそう。だから、例えば作中で言及されているファウルズ『魔術師』英国初版本US$300は、今の貨幣価値で¥72000くらいかな、と。勝手な推測です。
因みに、調べてみると、本作のサイン入りハードカバー原書初版本はUS$1000を超えてた。面目躍如。
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■書名
書名:死の蔵書
著者:ジョン ダニング
■概要
十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探しだす―そん
な腕利きの“古本掘出し屋”が何者かに殺された。捜査に当たった
刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。
貧乏だったはずなのに、いったいどこから。さらに、その男が掘出
し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し…古書に関して博覧強
記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。すべての本好きに
捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。
(From amazon)
■感想
近くの図書館から頂いた本のうちの一冊。
ハードボイルド探偵ものといった感じでしょうか。
そこまで凝ったトリックではなく、結構あっさりの感じのお話しです。
でも、読んでいて引き込まれました。
冷静に考えると、こういう本格ミステリーもの、物凄く久しぶりに
読みました。
やっぱりこういうの好きなんだな~と認識しましたね。
物語ですが、恐らく、初めから「古書店の店主」から始めれば、こ
の半分ぐらいの量で終わったのではないかな?
それぐらい、本編(殺人事件)と関係ない物語(悪党との対決)にペー
ジが割かれています。
面白いですが、少し長かったかな?
後、気になったのは、この著者は、そんなにスティーブンキングが
嫌いなのかな?と思ってしまうほど、キングの小説の扱いがひどい
です。(一部の作品は褒めていますが。。。)
別に何読んでどのように感じようがどうでもいいのですが、それ
をみんなに強制しちゃいけないでしょ。
私は本が好きですが、別に昔の本だから面白いとかそういうのは
一切ないです。また、収集癖もないので、こういうせどり屋とかは
向いてないのだと思いますが、せどりは、奥が深く面白いと思います。
「本は読むもの」なのでその表面の価値には、どうしてもそこまで
興味が無いのです。
話がとっちらかりましたが、結論として、やっぱり本が色々関わっ
ている物語は楽しく読めます。
続編も図書館から頂いているので、近いうちに読みたいです。
(ただし、現状、読みたい本が多すぎなので、迷い中です。) -
十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探しだす―そんな腕利きの“古本掘出し屋”が何者かに殺された。捜査に当たった刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。貧乏だったはずなのに、いったいどこから。さらに、その男が掘出し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し…古書に関して博覧強記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。すべての本好きに捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。
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つまらなかった記憶しかない。
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なぜ、「せどり」という言葉を使わなかったのだろう?という疑問が先に立ってちょっと乗るのが遅れた。大好きな古書がらみのミステリーだし、内容も面白かったのでちょっと残念。
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アメリカの古本業界を舞台とした、ハードボイルドサスペンス。
古書に詳しい警察官が追う、稀覯本絡みの“古本堀出し屋”殺人事件。
とはいえ、ミステリとしての洗練性は乏しく、古書の蘊蓄や知識欲の充足にはあまり重きが置かれていない。
バイオレンス・テイストやアメリカンドリーム的な要素が強く、それらの作風に親しめる読者なら、より楽しめるものと思われる。 -
翻訳ミステリーに魅せられた頃に読んだ作品が懐かしくなり、再読。
主人公のクリフォード・ジェーンウェイの店で、価値のある初版本を見分ける修行を積み、稀覯本探しの旅に出たくなった。
リタ・マッキンリーは詐欺師なのか?最後まで謎のままで読み進み、最後に「わぁ?!そうだったのか~!」と驚かされた!
コロラド州デンバーの地図を眺めながら、作中に出てくる地名を探すのも楽しかった。
541ページを一気読みしてしまった。 -
再読。
適度にストーリーを忘れていたのでのめり込んだ。
主人公に魅力を感じないが脇役達がいい味を出している。
そのいい味を出しているキャラクターを惜しげも無く退場させる気っ風の良さに前のめりになり読み進んだ。
キングに関してちょいちょいチクリっと毒を吐くのが興味深い。
キング本人というよりキングを扱う古書業界に何か一言あるようだが。 -
古書掘り出し屋のボブが殺される。
古書に詳しい刑事のクリフは、捜査を開始するが…
話は二転三転してなかなか面白かった。特に後半は一気読み。
ちょっと理解しにくい&納得しにくいところがあるのは、海外の作品でハードボイルドだからか?
古書の話は難しかったけど、奥深くてもっと色々知りたいなと思った。