ラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 24-4)

  • 早川書房
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本棚登録 : 538
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151767043

感想・レビュー・書評

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  • 海外ミステリが実がてな私でも一気にはまり込める作品だった!文章が読みやすいのと、登場人物がへたにゴチャゴチャしてないのがいい。
    少年の孤独感とひたむきさが痛い。すごく痛々しい。
    そしてなにより妹の事件の真相の意外に驚愕!イヤーだー。こんな真相は望んでなかった!いや、でもこれジョニーがつらいのは当然のことやけど、1年間黙ってたジャックも相っ当つらかったはず。父親と兄におしつけられて、親友に真相を話せず…。
    それだけにラスト2行はもう救い!えらいよジョニー!

  • 海外ミステリーの特徴なのか、ラストのラストで「…??」ってなる。それまでは疾走感あっていいんだけど。この事件に隠された想いとか、そういうので納得させてほしいわ。お母さんの立ち直り方も鮮やかすぎて…

  • (上巻より)

    少年の気持ちや行動に目を奪われがちだが、
    ミステリーの展開も面白い。
    誰もかれもが痛みを負うが、少年は「家族」を取り戻す。

    ただ忠告しておくが、
    少年たちの話だからと言って、
    「スタンド・バイ・ミー」だと思ったら、大間違いだ。

  • 薦められて読んだ。面白かった。読んで良かった。

  • ラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • ジェフリー.デイーバーばりの場面展開に、スティーブ・キングの哀愁をちょっと足したような小説。かなり、強引な展開も見られるが、アメリカ南部の良質な風俗小説。行ったことはないが。

  • 病んだ現代アメリカ版の「トム・ソーヤの冒険」的ミステリー。とはいっても微笑ましいのはオオラスだけで、ずっとずっと重くてしんどい文章が続く。誰も彼もどの家族もが心のどこかに傷を負っていて、その傷がずっとふさがらないような、かさぶたが出来かけても湿ってる間に剝かれるような、なんともやるせない物語が続く。

    主人公は1年前に双子の妹を失った少年、父親はその後疾走し、母は情緒不安定から薬物依存となり街の金持ちにDVされつつ愛人となっている。ぶっつぶれた家庭にあって、少年だけは妹を探し続ける。

    もう一人の主人公が妹失踪事件当時、捜査を担っていた刑事。事件解決にのめり込むあまり家庭を崩壊させてしまい、警察内での評価も大きく下げてしまっている。

    主人公たちだけでなく、登場人物誰も彼もが家庭や人間関係に問題を持ち、その問題に膿み疲れてしまっている。明るさも希望もない中で、新たな殺人事件、はては少女失踪事件が発生する…。

    こんなどうしようもなくやるせない重たい話を上下巻700P読まされるのに、最後の最後に救いが見える。見事な伏線回収、謎解きよりも友情と再生の物語としての感動。読者の気持ちをしんどくさせる小説だが、読んで良かった傑作。できれば心に余裕のある時読む方が良いと思う。

  • 何年も前に『川が静かに流れ』を読んで非常に良かったのでこちらも購入したのですが読まずに本棚の肥やしになっておりました。いやはやこんなにおもしろいとは。

  • 上手い!面白い!主人公のジョニーが危うくて健気で切ない。一つの謎が解けてもまた次の謎が見えて来て気が抜けない、グイグイ引っ張られるし、読後感も悪く無い。素晴らしい一冊。

  • この家族の話と思って読んでいくと、結局ここまで…
    ただ、ちょっと死にすぎ。

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著者プロフィール

1965年、ノース・カロライナ州生まれ。ミステリ界の「新帝王」と呼ばれる。2006年に北米最高のミステリ賞であるアメリカ探偵作家クラブ(エドガー)賞最優秀新人賞候補作『キングの死』で華々しくデビュー。その後、2007年発表の第二長篇『川は静かに流れ』で、同賞の最優秀長篇賞に輝いた。2009年の第三長篇『ラスト・チャイルド』は、エドガー賞最優秀長篇賞および英国推理作家協会(CWA)賞最優秀スリラー賞をダブル受賞。エドガー賞最優秀長篇賞を二年連続で受賞した唯一の作家となる
『終わりなき道 下 ハヤカワ・ミステリ文庫』より

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