- Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151767050
感想・レビュー・書評
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すごいなジョン
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相変わらずの読み応え。
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レビューは下巻にて
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978-4-15-176705-0 373p 2012.1.25 ?
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「キングの死」と同じ作者だったので。
思わせぶりに描かれた愛し合う二人。
さすがにこの作者は4作目なので、
最後の最後にはハッピーエンドになると予想する。
例え男が殺し屋で、女がそれを知らずに妊娠していたとしても。
組織に追われながらも、
愛する女と孤児院で別れた弟の両方を守ろうとする男。
当然何人も人を殺したであろう犯罪者に
感情移入させる手腕はさすが。
(下巻へ続く) -
下巻に突入!
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アイアン・ハウス (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
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アイアンマウンテンの奥深く、朽ちかけた少年保護施設に兄弟はいた。
殺伐とした子供社会の中では弱い者は食い荒らされるだけ、兄は牙を磨き、弟は空想の世界へ逃避した。
時は経ち兄はギャングの凄腕の殺し屋として組織に君臨、弟は養子に貰われた後、一部で熱狂的な支持を受ける絵本作家となった。
兄は恋人の妊娠を機に組織からの脱退を申し入れるが受け入れられず、ある時恋人の働くレストランが爆破、銃撃を受け多数の死傷者を出す。
逃亡する最中、組織のボスから弟を殺すと脅迫を受ける。
弟とは20数年会っていない。でも俺にはいつまでも大事な弟なんだ・・・。
ジョンハートさんの4作目。ようやっと入手しました。
まだ上巻なので何とも言えませんが現段階ではラストチャイルドに迫る名作の予感です。
少年達は自分の人生を手に入れようともがいていますが、選びようも無かった少年時代に未だに縛られて先に進めなくなっています。
兄は暴力のエリートとして育てられ組織から抜ける事が出来ない、弟は弱い心を抱えていつか見つかるのではないかと、救いの扉をノックし続けるので有りました。
下巻へ続く -
ジョン・ハートの『ラスト・チャイルド』での第一印象は、ずばり、読みやすい、面白いの二点であった。『アイアン・ハウス』を手に取って、読み始めたら止まらないそのページターナーぶりに、改めてそのときの感触を思い出した。三年弱ほどこの作家の本を手にとっていなかったのだということに、改めて気づく。
この物語の主人公は、殺し屋である。しかも引退しようとしている殺し屋である。しかも組織専属の殺し屋。彼を拾ってくれた親父さんの逝去、彼の愛した女性に子供ができたこと、これにてやばい殺し屋稼業から引退。まあ、わからないではない話である。しかし親父さんの実の息子、ひねて、出来の悪い息子である。実の息子以上に親父さんが組織を任せたがっていた殺し屋の存在が疎ましい。妬み、嫉みでいっぱいの息子は、若き殺し屋の門出を許さぬばかりか、親父さんという鎖から放たれて一気呵成に殺し屋への憎悪を爆発させるのだ。
街角が轟音をあげて炸裂するシーンにて、活劇はスタートする。殺し屋は愛する女性を救い出し、炎と血と消炎を置き去りにしながら逃げる。まるで激画の世界のように胸のすくアクション。完全なる力の備わった銃撃の美学。ジョン・ハートの他の作品を読んでいる人々はまずこの過激で大胆なストーリー展開と、冒険要素の連続に驚き呆れるに違いない。
しかしそれだけなら凡百のアクション小説に終わりかねないところ、ジョン・ハートはさらなる仕掛けを用意して、作品世界に暗い奥行を与えてくれる。それは殺し屋の弟の存在である。弟は、兄とともにアイアン・ハウスという奇妙で曰くありげな施設に育ち、そこで過酷な暴力に苛まれ精神を病んでしまった。兄は弟を守るが、守り切れない。そこに現れたのが、里子を求めて訪ねてくる美貌の女性である。
彼女は、兄を求めるが、兄は弟を彼女の救いの掌の上に差し出すのだ。そんな過去を背負った殺し屋は、弟の周囲で連続殺人が起こっていることを知る。精神をやんだ弟が、シリアル・キラーとして失踪したのではないか? そんな状況が彼を捉え、なおかつ殺し屋の兄は追われ続け、愛する人を守らねばならない。これぞ四面楚歌の出口なし。
あまりのスピーディな展開と派手なアクションの末、抱えてきた過去の暗闇の深みに見えるゴシック世界のサイコ風味、劇画的との謗りを受けかけないほどサービス精神に富んだノンストップ娯楽小説世界がここに確実にあることを請け合おう。これがジョン・ハートという作家の入口とは言えないまでも、この作家のエンターテイナーぶりに酔って頂きたい掛け値なしの一篇である。 -
面白い。
続きが楽しみ。