ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
- 早川書房 (2011年9月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151792519
作品紹介・あらすじ
月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家の違法行為を暴く記事を発表した。だが名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れた。そんな折り、大企業グループの前会長ヘンリックから依頼を受ける。およそ40年前、彼の一族が住む孤島で兄の孫娘ハリエットが失踪した事件を調査してほしいというのだ。解決すれば、大物実業家を破滅させる証拠を渡すという。ミカエルは受諾し、困難な調査を開始する。
感想・レビュー・書評
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三部作の1つ目、上巻。
派手な展開は無い中で、主に2人の視点から物事が描かれる。
上巻だけでは物語の核心は全く見えてこない。
今後の展開に期待する。
以下、ネタバレ有。(私的メモ)
経済界の大物ヴェンネルストレムの不正を記事にした、月刊誌『ミレニアム』発行責任者のミカエル。
その記事を発端に、名誉棄損で訴えられ有罪に。
40年前の事件に執着するヘンドリック・ヴァンゲル。
ハリエット・ヴァンゲルが殺された事件の真相を追い続けるが、遂に行き詰まる。
人生最後の清算の為に、ミカエルに仕事を依頼する。
その報酬はヴェンネルストレムの不正の確固たる証拠だという。
ヴァンゲル家に何があったのか。その真相をミカエルは追う。
サランデル。一度はミカエルを調査対象として動くが、依頼人であるディルク・フリーデが調査が不要になったとして打ち切った。
このディルク・フリーデはヘンドリックの弁護士である。
唯一、ミカエルとサランデルの二人と面識を持つディルク・フリーデ。
偶然にもミカエルとサランデルはヴェンネルストレムという人物をターゲットにしようとしていた。
読了。
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とある人から、今まで読んだ本の中で一番面白い、と推薦を受けたので読んでみることに。特に何が起きるってわけでもない上巻。なのに、何故だか世界に引き込まれていく。この感覚は初めてで、自分がこの作品に惹かれている理由が客観的に分析できない。何が面白いかと訊かれても、言語化できない。すごく不思議な一冊。さて、下巻でどうなるか、楽しみです。
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スウェーデンのストックホルムに住むジャーナリスト・ミカエルと、社会に虐げられてきた天才的頭脳を持つ女性・リスベット・サランデルが、社会システムと表裏一体となった人権の迫害や女性への暴力と戦う物語で、圧倒的な没入感を与えてくれるエキサイティングな小説。これすごかった。
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スウェーデンの大作!ミレニアムの3部作の第1部です!
映画化したのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
本はめちゃくちゃ素晴らしいです。本当に面白いとしかいいようがない!
文章の上手さ、構成の上手さ、凄い魅力的なキャラクター、翻訳の上手さ、文句なしです。
更に様々な社会問題の勉強にもなります。(特に女性差別はこの本の一貫したテーマです)
ただ海外の作品では仕方ないことですが外人の名前とか覚えるの大変で物語に入るまで時間がかかってしまいます。
最初は読みにくいかもしれませんが途中まで我慢して読んで見てください。
本当に寝る間も惜しんで第3部まで一気読みしてしまうレベルです!
残念なのは作家がお亡くなりになってしまったこと。3部までで一応完結はしてますが続編も予定されていたようで・・・。これほどの才能溢れる作家の作品がもう読めないのは本当に残念でなりません。(この本がデビュー作) -
1つの章だけでなく、1つの節で多くの登場人物の描写で物語が進んでいく展開がおもしろいと思いました。
また登場人物が多く、同じ姓のため覚えるまでが大変でした笑 -
上下一括感想、下巻にて。
…とても面白い…。 -
これは…惹き込まれる!最初は裁判の報道の話で、そういう記事は普段の新聞記事とさして代わり映えしない気がしていたが、そこから展開する密室(島)失踪事件、そしてまだどう絡んでくるのかがわかっていないリスベットの話と、復讐劇を予感させる伏線…続きが気になります。
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映画「ドラゴンタトゥーの女」と「蜘蛛の巣を払う女」がすごくよかったので読んでみました。
これは面白い。
映画の方は北欧ノワールといった雰囲気ですが、原作はミステリーの要素が大きくて、映画では描写しきれないキャラの心情などがより理解できてハマりました。
ダークヒロインのリスベットがクールで魅力的。
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スウェーデンで大ベストセラーとなった本作は、
ヨーロッパを舞台とし、
2つの別々の事件の解明が
同時に進行していくミステリーです。
登場人物は多いですが、
人物間の関係性や特徴が細かく設定されているので、
迷うことなくついていけます。
1940年代から2000年頃までの時代背景も踏襲しており、
細かいところまで作り込まれた作品でした。
何より、一見関係なさそうな
2つの事件が同時に進んでいるため、
共通項探しを楽しめます。
スウェーデンの文化や社会、生活も細かく描写され、
こんなこともあるのか...
と、必ずしも良いことだけではない
初めて知ったことに驚いた面もあります。
1巻の上ではストーリーの設定説明が大半ですが、
情報量も多くスピード感もあり、
ページをめくる手が止まりませんでした。
2つのミステリーが時を越えてどう関係付けられるのか、
まだまだ始まったばかりの本作、
下巻が楽しみです!
複雑なミステリーを読みたい方に
おすすめの1冊です(*´˘`*)♡