すべてはどのように終わるのか―あなたの死から宇宙の最後まで

  • 早川書房
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152091895

感想・レビュー・書評

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  • 個人から人類、宇宙まですべての終わりを淡々と描く

  • 人類から宇宙に至る万物の「終わり方」を科学的に推論し尽した書であるが、単なる知識以上に、「終わりを語ることによって希望を語っている」ところが素晴らしい。ある経営者が「どんなにつらいことがあっても、夜空の星を見上げて、『あの星から今の自分をみれば、こんな問題は取るに足らないことだ』と気楽になれる」と言っていたが、本書を読めば、それが科学的にもまったく正しいことがわかる。一方で、地球に生物が誕生した背景には多くの偶然が重なっていたことも事実。広大な宇宙とその歴史からすれば、ほんのちっぽけな存在なのだけど、生まれたこと自体が奇跡でもある、それが人間というものなのだということに気づかせてくれる一冊。

  • 請求記号・440.4/Im
    資料ID・100059755

  • 第1章 それぞれの終わり
    第2章 よきことはつねに流転する
    第3章 人類の未来
    第4章 自然選択を超えて
    第5章 生命の網
    第6章 生物圏への脅威
    第7章 太陽系に生きる
    第8章 太陽の終焉
    第9章 わたしたちの住む銀河系
    第10章 天の川の老化
    第11章 宇宙の終わりかた
    第12章 終わりのその先

  • 時間かかりましたが、なんとか読了。博覧強記の作者による終わりの物語でした。宇宙の終わりはよく理解できませんでした。

  • 天文学者が人間から宇宙までの「終わり」について語った本。

    とても面白かったし、読みやすかった。

  •  我々が産まれるには奇跡的な偶然の一致を必要とする。しかし、産まれてしまえば、その確率はもはや必要では無い。偶然の誕生のあとに待ち受けるのは必然の死=終わりだ。

     この世界は実に様々なレベルで終わりを用意してくれている。事故、病気、寿命、気象、天文等レベルが上がるほどに終わりはより宿命づけられる。また終わるのは我々だけでなく、社会、地球、太陽系、銀河系、銀河団、空間、時間と今ある状態は容赦なく引き裂かれる。それを死と呼ぶか変化と呼ぶかは解釈次第だ。心臓が止まり、細胞が活動を停止した状態をあらゆる生命活動を停止中の新しい自分と呼びことも可能である。

  • 一般向けに書かれているようだけど私には難解だった。

  • 「終り」についての本。天文学者の著者が,個体としての人の死から,宇宙の最後までを描く。「終り」を語ることは未来を語ることで,とても魅力的。
     個体の終り,人生の終り,文明の終り,生命の終り,地球の終り,太陽系の終り,銀河系の終り,宇宙の終りが語られて,マルチバースまで。実に壮大な話。

  • 副題のとおり人類の死から地球、太陽系、宇宙の死まで扱った本。
    これに書かれたすべてが正解ではなく、想像の世界が描かれている。それに対して読者がどのような感想を持つのか、読み手の想像力も試される一冊。

  • 最初のうちは興味深く読んだが,途中からはかなりの流し読み。哲学的な内容を勝手に期待していたのが間違いだったようです。

  •  翻訳がいただけない。訳者はきっとこのジャンルに疎い方にちがいない。おそらく、文章の意味を理解していないと思われる。興味深い内容なので、言語明瞭意味不明の箇所が出てくるたびに、残念におもう。(とりあえず一言/訳文の例示をする予定)

  • 資料ID: W0159911
    請求記号: 440.4||I 48
    配置場所: 本館1F電動書架C(千葉)

  • 生命と宇宙を結びつけた先端科学ノンフィクション。極めて分かりやすく豊富な例えを持って書き進められているが、悲しいかな、この内容についていけない。センス・適性の違いか。2011/03/21

  • 読むのに4日。というのも天文学の領域に入ったとたん、もうちんぷんかんぷんだったから
    自分がある分野に関して適性・興味が全く無いということ、それを知れるのも読書のいいところであるなと思ってみたり

    ・船を作り治す話、生物の細胞が特定の周期で完全に入れ替わる話を読んで、伊勢神宮が20年ごとに建てなおされてる話を思い出す。直感的には、船と伊勢神宮は全くの別物になっている。しかし構成パーツが全て変わっている、以前のものと設計図に変更が無い、という点で生命も同じ・・・仮に船に意思があったとして、俺は俺だと言うのだろうか。

    ・進化で自然選択が進むなら、死亡率を低くする方向に行くはずという考え方はなかった。生物というのは、個体の生ではなく、種の生に最適化するようにデザインされているのかな。単にバグという可能性もあるが。

    ・一卵性双生児でも指紋は違うのか

    ・博士号を取った後、25歳で・・・ってすげぇな筆者

    ・「直径5メートルの物体はおよそ1ヶ月に1回は地球に到達し、待機の上層部で爆発しては、長崎に投下された原子爆弾に相当するエネルギーを放出している」

  • 人の死から宇宙の終わりまで、その終局を記した本。「現在は過去から来て、不確かな未来に向かう」と過去、現在、未来の関係を、一本の直線ではなくランダムに派生するものだと述べている。本書の中身としては宇宙に関する割合が多いのだが、昨今に出版されたものと比較すると、少し回りくどくわかりづらいものとなっているように感じられた。地球はその誕生からもう折り返しの年月になっているとはいえ、その多くがいまだ謎に包まれている。そうであっても、自分がまだ生きているうちに、どれほどのことが解明されるのだろうかとまだまだ楽しみが尽きないスケール感に満ちてもいる。

  • 山口新聞2011.02.13書評欄。

    人の死から、宇宙の終末まで。

    評者の長澤唯史は語る。
    《いや、そんな理屈よりも、本書が言いたかったことは以下の一文に凝縮されている。いわく『事実をあれこれ膨らませて思索することが結構おもしろいと感じてもらえるとうれしい』。人間の知性のたくましさを体現した力作である。》

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