- Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152093295
感想・レビュー・書評
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感想書くのを忘れてた。
紀行文を読むと、その土地について先回りして教えられたようで、それが嫌だから普段は読まない。けど、これはテーマが『しあわせ』という特殊分野なのでそうはならず、かえってそれぞれの国を旅したくなった。軽妙で読んでる端から笑みがこぼれた。
幸福学の入門書としても、オリエンタリズム(なんて簡単に言ってはいけないのかもしれないけど)としても、色々な角度から楽しめるので、何度か読んでみたいと思える作品。
紀行文ジャンルそのものを見直した良作。
追記:私もアイルランドが気になる。 -
しあわせとはなんぞや?てなことで、色々な国に出向いてみた本。
いろいろな国に行っているのはいいが、肝心の地元の人へのインタビューが充実していない。
まあ、作者が思ったことをごちゃごちゃと書いている感じ。
でも、色々書いてあるので、自分が考える切っ掛けをつかめるし、面白いところもあったので星4つ。
ただ、しあわせとはなんぞやなどと考えるのは、自分が幸せでなく、性格に難がある奴だろうと皆さんが思うような人が作者なので、人によっては嫌いな文体かもしれない。
私は、誰もが幸せの定義を知っていると思う。
つまり、よく言われるように、本人が幸せだと思っている人がしあわせ。
だから、お金とか、愛とか、名誉とか、対象は関係ない。(人によって違うので、定義に入れようがない)
個人的には、作者がこれくらいのことを分かった上で、じゃあ、個人がしあわせだと思う脳の回路というのは、その国の文化に影響を受けやすいのか、宗教に影響を受けやすいのかなどと分析していって欲しかった。 -
世界各国の文化的側面から幸せについて調べ、紹介されており、非常におもしろかった。
・幸福は人間の魂の善なる活動だ とアリストテレス。よく生きることが幸せな生活だということになる。
・外向的な人は内向的な人よりも幸せに感じている。楽観的な人は悲観的な人よりも幸福感が強い。既婚者は未婚者より幸福に感じている。礼拝に参加する人はしないひとより幸福感を抱いている。大学卒業者はそうでない人より幸福度が高い。性生活に積極的な人はそうでない人よりも幸福に感じている。など研究成果が各種ある。
・ハシシュを吸ってわかったこと①モロッコ産のハシシュはおすすめ。よくない行為をすることによって得られる会館の少なくとも半分は、行為そのものから得られる快感というよりも、悪いことをしているという感覚がもとになっている。
・スイス人は非常に保守的でつねに誰かに見られ、監視され、判断されている。自然が幸せにつながっている。
・人とのつながりは信頼を生み出し、信頼はつながりを支える、これは双方向の流れであり、どちらも重要。
・「概して人は信頼しうる」ということを賛成する人はそうでない人よりも幸せ。一定区域内の犯罪に影響を及ぼす要因の中でも最大の違いをもたらすのは、警察官の巡回回数ではなく、自宅から徒歩15分圏に住んでいる人を何人知っているか。
・人を幸せにするのは、神を信じることではなく、何でもよいから、何かを信じること。
・幸福と不幸はコインの裏表ではなく、別のコインである、幸せな人が不幸な期間を経験することがあれば、不幸な人が大きな幸せの瞬間を経験することもある。
・信頼がモルドバが不幸な国である理由。隣人も家族も信頼しない。
・幸せになるには三つの方法しかない。①ポジティブ感情の総量を増やすこと②ネガティブ感情を減らすこと③問題をすりかえること -
幸福の探求は不幸の主たる原因の一つである
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自称「不平家」の著者のちょっとした皮肉やペーソスやユーモアが利いていて、単なる「幸せとはなんぞ」的な展開になっていない点が読んでいてとても興味深く、そしてたのしい。人はそれが幸せだと信じているものを持っていれば、どこで生きようとどうやって生きようと幸せなのかもしれない。
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不幸な国ばかり取材していた著者が「幸せな国」について調査をしていく1冊。もともと記者だけあって、甘くなりすぎず論理的で面白い。色々な国の状況、人々の考え方が分かって面白かった。
「人を幸せにするのは、何を信じているかではなく、信じると言う行為そのものなのである」
「幸せというのは100%相関的なもの」
これは心に刻んでおこうと思う。
個人的にはアイスランドへ行ってみたくなった。失敗が許される国、というのは現在の日本と対極にある気がする。 -
全米ベストセラーの旅行記。真の幸せとは?を探しにオランダ、スイス、ブータン、カタール、アイスランド、モルドバ、タイ、イギリス、インド、アメリカへ。幸せの尺度は、場所、金、生活、習慣等と対峙する自分自身にある。