楽観主義者の未来予測(上): テクノロジーの爆発的進化が世界を豊かにする

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152094360

作品紹介・あらすじ

経済破綻や自然災害の脅威にも関わらず、世界は確実に良くなっている。新世紀DIY革命を初めとする四つの柱を掲げ、豊富なデータに基づきXプライズ基金の創始者が説く「潤沢な世界」の青写真

感想・レビュー・書評

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  • 地球規模の資源の欠乏(食べ物、水、衛生、医療、教育etc.)が、技術進歩により解消されると論じる本。
    手始めに、世界の現状はそれほど悪くないということを、様々な統計や現在までの改善の道筋で示す。その後に技術進歩は指数関数的(1→2→4→8→...)であることを論じたうえで、様々な欠乏がどのように解消されるかを、それぞれ具体的な技術について言及し示していく。
    本書の魅力は、前向きな姿勢についての技術的な裏打ちがしっかりしていることにある。2012年に書かれた本であり、現実になったものとまだ実現されていないものが入り混じるが、指数関数的な技術進歩が明るい未来を切り開くという大枠の考え方の大切さが損なわれることはない。一読の価値あり。

  • 技術は指数関数的に発展する。
    時間なく、ざっと概観を

  • 指数関数的に進歩するテクノロジーで世界がどのように変わるかを示唆してくれる。読むことで未来志向のポジティブなマインドセットを与えてくれるので重用する。

  • Nさんの書評に刺激を受けて読了。
    一般的には悲観的なニュースがあふれており、人類の未来は暗いのかということへのテクノロジー観点からのアプローチ。
    日本の場合は人口減少フェーズをどうするかという話題が多いが、世界的には人口が爆発的に増えており、エネルギー問題、貧困問題、キレイな飲料水確保等により、多くの人が自由で豊かに暮らせるようになる「潤沢な世界」をいかに実現しえるか、という投げかけ。
    未来がいつも悲観的に思われてしまいがちな理由が興味深い。
    人は「認知バイアス」を持っており、判断を狂わせてしまうパターンがある。
    「確証バイアス」
    → 情報の解釈を自らの先入観を裏付ける形で解釈しがち。怪しいやつだと思っていたけど、やっぱり良くないことをしてたんだな、という追認行為がそれに当たる。
    「ネガティビティ・バイアス」
    → ポジティブな情報や経験より、ネガティブなものに重きが置かれる。
    新聞やニュースには人の生き死にが多く取り上げられるけど、いい出来事はほとんど取り上げられないことが、その事例の一つ。
    でも本当に世の中は良くなって行くのか?と普通は疑わしいと思いますね、そういうバイアスあるのが人間ですからね(笑)
    例えば高齢者の介護費用がかさみ過ぎて、財政破綻が加速するという目の前の問題がありますね。
    だから、移民を受け入れよう、海外から介助スタッフを送り込むということがありますが、それでもなかなか財政問題解決しないですし、世の中の30%が高齢者になってくるとなかなかそれもままならないでしょう。
    テクノロジーの未来的には、2020年から25年くらいには、人の識別がで介助を行うことが出来るロボットが、10万円程度で市場に出回るようになっているだろうとのこと。
    ソフトバンクのペッパー君はまだ介助はできないけど、世界の多くの企業がロボット技術を買い集めようと動いていることにも、その実現があながち遠い未来ではないことが伺える。
    半導体の指数関数的な処理能力向上の法則である、ムーアの法則。技術革新の多くにその法則が当てはまる、ということがまた面白い。

    刺激になる事例がたくさんあるので、オススメです!

  • p11
    生活の質が向上すれば、出生率は低くなるのである。重要なのは、今日の超つながり世界では、どこかの問題を解決すれば、あらゆる場所の問題を解決することになる、ということだ。
    p22
    テクノロジーのレンズを通してみれば、本当に希少な資源というのは、ほとんどなく、入手可能な資源である場合が多い、ということだ。
    p39
    人口増加を抑えるためにできることとしては、実は健康状態の改善が重要なのです。健康状態を改善すれば、人口増加率は半世紀のうちに減少するという、完璧な相関関係があります。
    p41
    「今日は僕が君の皮の上着を縫ってあげるから、朝いた、君は僕に縫ってくれればいい」と言ったところでたかが知れている。「僕が服を作るから、君は食べ物を捕まえてくれ」という交換なら、将来性がある。
    p78
    何かの価値を正しく判断するには、それを手に入れるのにかかる時間を計るといい。
    p88
    しかしあなたに一つのアイデアがあり、私にも一つのアイデアがあったとして、それhをぶつぶつ交換した場合、私もあなたも二つのアイデアを持つことになります。
    ゼロサムゲームではないのです。
    p89
    ロスリングのTEDプレゼンテーションは今まで最高の統計として知られている。
    p96
    カーツワイルは「私は幼いころから、人間の価値の中で最良のものを体現するようなアイデアを追求することを、非常に大切にしてきました」と語っている。
    p115
    「IPv6はモノのインターネットを可能にします」
    p180
    農耕というのは、素朴で素晴らしいものに思えるが、1万2000年前からある、できるだけ良いランチを手に入れる方法にすぎない。
    ほぼ本質的に、すべての作物は「遺伝子組み換え」されている。農作物とは、異常なほど大きく脱穀しやすい種子や重くて甘い果実を産出できる、奇怪な突然変異であり、人間の介入なしに生き延びられない。
    p182
    これまでに一兆食を超えるGM食品を使った食事が提供されてきたが、遺伝子組み換えが病気を引き起こした事例は一件も見つかっていない。
    p185
    世界中の人々を養いたいと本当に真剣に考えるのなら、より効率的な食料流通の方法を探しても、解決にはならない。今こそ、農場を移動させるときなのだ。

  • オーテピア

  • ふむ

  • 水と食料廃棄の問題がある。水耕栽培は未来がある。

  • 冒頭掴みは良かったのに邦題と著者の視点に難あり

  • 社会の不はテクノロジーによって次第に解決される、という話。

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著者プロフィール

Xプライズ財団のCEO。15を超える宇宙・ハイテク関連の会社を創立した起業家。グーグル、3-Dシステムズ、NASAの後援を得て、シリコンバレーにシンギュラリティー大学を創立し、エグゼクティブ・チェアマンに就任。ハインライン賞、アーサー・C・クラーク賞、ニール・アームストロング賞などを受賞。マサチューセッツ工科大学で分子生物学と航空工学の学位を、ハーバードメディカルスクールで医学の学位を取得。ホーキング博士の無重力体験をアシストしたことでも知られている。2014年フォーチュン誌の「世界の偉大なリーダー50人」に選出される。

「2015年 『ボールド 突き抜ける力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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