- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152095619
作品紹介・あらすじ
現実宇宙を制宙するOTCの構成物質を入手すべく行動する特化採掘大隊の朝戸連と相棒のアラクネ。二つの宇宙で起こった連続殺人事件の謎に挑む刑事クラビト。宇宙と物語に何が起こってるのか?
感想・レビュー・書評
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膨張するデジタル宇宙で起こる法則の、および、ストーリーの主導権争い。朝戸連、榎室南緒と榎室春乃、アラクネとその妻。「生命とは、変更を続けるデータである。」一般読者には比較的読みやすいだろうが、そのおかげで、この作者の作品として最上だとは言えないものになっている。抽象画に具象的題材を持ち込むような愚である。編集者にでも圧力をかけられたたのであろう。
この作者の主題は、概念と現実の関係であり、そこに日常認識が入ってエピローグとなる。概念は理論物理学的概念、現実は記号で記述されるべき物理的現実。ペンローズ的ではある。
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その表現力は、現代のシェイクスピアだと思います。
考えるのではなく、感じる物語。
視点、時間、空間(宇宙)、物語が実に不安定、超越的知性によるストーリーラインの改竄、改訂。
紙面上で行われる形而上の戦いがなんとなく面白い。文字通り。 -
吃驚するくらい意味が分からなかった。
これはもう、現生人類に向けて書かれたものはないのかも知れない、と思えるくらいわけが分からなかった。
では誰に向けて書かれたものなのか、というと、これは「次の文明に向けた神話」なのではないか、と思うのである。
例えば現在の文明が何らかの原因で滅亡したとして、その何万年後か何億年後か、あるいは何日後かに新しい文明が成立したとする。
その「次の文明」の霊長たる知性体に向けて書き残される現文明の終章、すなわちエピローグである。というわけである。
昔々、私たちはこの世界の成り立ちを神話という物語に求めて、物語の延長としての現実を生きていた。物語から現実への次元のシフトがこれであり、その先には現実から物語への回帰がある。
プログラムされた言語による物語中の人格が、自らを「肉体を持つ生命体である」と認識して増殖し、物語の中で形成していく文明。それが次の文明の姿なのかもしれない。
彼らにとっての創世記はもしかすると、こんな小説なのかもしれない。 -
未来の宇宙のSF小説。全てが難しすぎて最後までよく分からず…
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女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000058414
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【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
よくわからないですね、と言ってしまえばそれまで。
→https://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12118505189.html -
エピローグ
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円城さんを読んだのは初めて。以前王城舞太郎読んだ時感じたものに近いものを感じた。SF?ミステリ?の最近のトレンドなのかな…?ナンセンス文学に片足突っ込んでるというか…。
ストーリーラインなり叙述トリックなり出てくる単語が、《こちら側》を意識させて物語の中の話をしているやら外の話をしているやら…みたいな…。これはこれで面白かった。
高島平図書館。新刊棚。