- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152099969
作品紹介・あらすじ
人生に疲れた時、三人の男女が出逢ったのは――チョッキーという犬のかぶりもの。かわるがわる中に入ると、各々の悩みは……ミステリ賞二賞を受賞した著者が贈る、すべてを包み込む着ぐるみ小説。
感想・レビュー・書評
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寂れた映画館の前でチラシを配る、着ぐるみの犬、チョッキー
その中に入って、自分を見つめ直し、新しい一歩を踏み出せるのか?
チョッキーをめぐる三人の男女と商店街の人々物語
…なのだけど、話が抽象的すぎて、なんだかいまいち響かなかった。
個人的には表紙の犬の着ぐるみに狂気めいたものを感じて手にとったのだけど、まるで方向性が違った、というのも原因のひとつかも?w詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんというか、波はないけど、少し不思議で、最後がちょっと泣ける感じだった。
チョッキーが何故かわからんくらい商店街のお店の人に気にかけられてる理由が最後にわかった。
古びた映画館でチラシ配りをする犬の着ぐるみ、その名もチョッキー。
どうやら延々と途切れないわけではなく、中の人が決まれば金曜から日曜のレイトショー案内の為に登場するようだ。
チャッキーには迷いびとを引き寄せる不思議な力があるようですね。
自分の殻から抜け出せない滝田、右しか選択できない拘りを抱える水谷、逃げる自分から逃げたい兵藤。みんなして、今の自分を変えたいのに変えられない葛藤があって、それがチョッキーの中に入ることで解放されていく。
確かに着ぐるみって、人混みの中にいるのに自分の存在を消せる不思議な空間でしょうね。
死ぬほど暑いだろうけど( ̄▽ ̄;)
着ぐるみが主軸なのは新鮮だなぁと思いました。
あと、単純に古びた映画館と「時計」って喫茶店の描写がいいです。
観光感のない地元民だけが使う、少し過疎気味な商店街に実在してそうで、常連になってみたい。
なんというか、掴みどころのない小説なんですよね。
ジャンルがないというか、ファンタジーでも人情系でも恋愛ものでもない。
トータルは平和です。
最後はみんな葛藤から解放されてハッピーエンドです。商店街の情景描写が絶妙なので、意外と映画になると面白いのかも( ^∀^)
熱意を持って読む感じではないですが、ゆっくりと秋の夜長に読むには良い、のんびりとした小説です。
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人に人生を見直させる不思議な力?を持つ犬の着ぐるみ。
着ぐるみに入り街角に立つことで匿名性を獲得できるというのはそうだと思う。
それで人生を取り戻せた人たちのドラマはファンタジーだが、そういうことがあってもいいと思わせる。 -
決まった自分の殻を脱いでみたいが、その勇気が出ない時、殻を脱ぐ代わりに着ぐるみを着てしまうのはどうだろう。これはそんなことを考えた3人の物語。この柴犬の着ぐるみにはチョッキーという名前がついていて、映画館のチラシを配る。三人はそれぞれ商店街の人々と会話し自分をみつめなおし…実はそれはそれほど印象深いものではない。しかしその後おまけのような商店街の過去編に当たる00を読み、更に本編の前後にある#を読み返すと、一気にくるものがある。メインこっちじゃん…温かくて寂しくてちょっと泣きそうな優しい気持ちで読了。
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感染予防のマスクも着ぐるみと同じ効果があるのかな?
SNSも一種の着ぐるみなのかな。 -
着ぐるみのチョッキ-を巡る掛け合いのズレか面白い。そして滝田と水谷と兵頭、それぞれの考えにはグッとくる。最後のチョッキ-誕生までの物語もよかった。
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今自分自身が気持ちを解放できる場所、自分の居場所を求めているせいか、チョッキーに入りたいと強く思ってしまった。
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とある商店街の昔から今というか今から昔というか。つながってはくるんだけどここで終わっていいのかーと自問し続けてしまった は な し!
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何故かなかなか読み進められなかった。