- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152100399
感想・レビュー・書評
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アメリカで新型コロナ感染が広かったのが、感染とかのせいではなくどちらかというと人災に近い理由だったのかという驚き。ただ、それぞれの場所にものすごく熱意を持った能力の高い人の層があるのも明らか。
ノンフィクションとしての読み物としても面白いけど、これから自分がどう仕事と向き合って生きていくのかというのを考えていくための心の芯というか、素みたいなものをもらったような気がする詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハリウッド映画でもおなじみの、融通の効かない官僚組織と闘う型破りなヒーロー(ヒロイン)の物語。ただいつもと違うのは物語がバッドエンドになったことだ。
日本にも完全に当てはまるのだが、外野から見て「もっとこうすればいい」と思うようなことは、既に中の人やその周辺のまさに本書の主人公のような人達によってトライされているのだろう。ではなぜエラーが出たのか?著者は個人にスポットライトを当てた物語が得意なようだが、本書でも繰り返される組織の「ブラックボックス」的な振る舞いや、制度の宿痾のようなポイントにもっと切り込んでもらいたかった。
追記)
壊れていた給湯設備が看護師達の知らない間に直されていて、泣き叫ぶ患者を熱湯に漬けて火傷死させてしまうエピソードが出てくるのだが、日本なら大問題になる事件に対して、本書では「知らずに対応した看護師も可哀想だ」みたいな書きぶりで驚いた。思わずアメリカの医療の質を想像してしまう話だが、コロナについても相変わらず日本より大勢の死者を出しながら「平常化」を宣言できるのは、この辺りの彼我の「差」が大きいのだろう。 -
アメリカにおける新型コロナ騒動について書かれたノンフィクション小説(著者はマネー・ボールのマイケル・ルイス、今作の映画化も決定しているようだ)。アメリカは実はかなり前から、自宅待機や外出自粛などのパンデミック時の計画を立てており、感染症専門のチームも作っていたのだが、政権が交代するごとにリセットされたり、人が入れ替わったりしてコロナ騒動時にはチームは瓦解していたという話… 帯に池上彰さんが「危機管理についての教訓を得られる」と書いているがまさにそんな感じ、人間関係や利権、組織の不条理などが描かれる。
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新型コロナウイルスに対し、なんでアメリカはあれほど酷い状況になったのだろう、と昨年からずっと不思議に思っていた。日本ほど手厚い医療はないにせよ、人もモノも豊かな国なのにと。
最初は、最近よく言われるように格差の問題を掘り下げたりするのかなと思って読み始めたけれど、そうではなかった。最悪の事態を想定しながら、声を上げながら、それを防げなかった、努力の人たちを描くものだった。
危機は、日常に突然やってくる。その境目は必ずあるけれど、人の眼で捉えられるかはわからない。先の見えない中で何を信じ、何を選ぶか。私たちは常にそれを問われている。
私は、次に大きな危機が訪れたとき、日本という国を信じられるだろうか。読み終わったとき、それを自問した。 -
アメリカもそうなのか〜
アメリカみたいな大国でもそうなんだから、どこの組織もあるあるなんだな……
今も昔も正義が勝つことは少ないよね…
でも、こうやって「正義」に光が当たったことは何よりだと思う。 -
h10-図書館2022/03/18ー期限4/1 読了3/18 返却3/21
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物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
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返却:物性研図書室へ返却してください -
だから何?って感じ
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勇気と決断力の物語。文句なしの最高評価。
マイケル・ルイス。ストーリーテラーという言葉は、まさにこの人のためにある。
失敗したパンデミック対策を、どうやったら、これほど興味深く物語として語ることができるのだろう。