- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152100627
感想・レビュー・書評
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<灰>
解説-違った,役者あとがき-また違った,訳者あとがきで 本書の短編作品群をサマリーしたところに,帝国兄弟卒業の大森望二等兵君がシレッっと書いた「・・SF読みならすぐに分かったでしょうゆ-が,味噌-が,塩-が,ソース-が・・・」って 誰が分かるかいそんな事。
あ,そうか僕はSF読みでは無いのだから分からなくてもいいのか。隠れSF読みだものな僕は(あくまで自慢げに)笑って読了。すまぬ。
とまたも,辛辣な役者-いや訳者批判から書き始めてみたが,二等兵君の挙動はともかく本の中身はもの凄く面白いので読者諸兄緒姉もすぐに手に入れて読んだ方が良かろうと朕は思うぞ。はははチーン。笑う。笑うけどマジ面白いですのですまぬ。
どこまでも天邪鬼な僕は,そのようにしてまずは訳者あとがきを読みその次には最終編として載っている『円』を真っ先に読んだ。そうするとこれが面白かった。で最初に戻って『鯨歌』を読み。ふむふむこれも面白いではないか・・・と読み続けた。
しかし,もしかしたらSFじゃないかもしれないけどこの本の中で一番面白いのか? と思った『栄光と夢』はラストで強烈にトーンダウン。劉さん,もしかすると締めくくり下手病か? 頑張れ,非凡で面白い素質は持っていると思うので。
本編中にある各短編の題名の下に『大森望・へのへのもへじ 訳』と必ず書いてあるのはなぜなのだ。そんなに ”京大を出たのにSF翻訳者” という肩書が切ないのか? もう悪あがきはやめたまえ。めっちゃみぢめだぜ!(でも『月の光』だけは どうして大盛海苔弁当¥530の名前しか訳者欄にないのだろう・・・気になる。)
と,またもや結局りょうけんの高言的毒舌 大盛べんとう批判で終わるのであった。誠にすまぬ。 -
習作って感じがするけど、流石のアイデアと構成力です。人間コンピュータは好きだな、やっぱ。
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「三体」著者の短編集。
どことなく「三体」に繋がるギミックが所々に。
どれもよいけど、「カオスの蝶」「月の光」「人生」「円」、特に「円円のシャボン玉」「地火」は秀逸。
いやあ近未来だねえ。 -
まだ読み中
名前に毎回ルビが振ってあるのが助かる
(注:僕にとって中国名の読み方はすごく覚えづらい) -
なんだろう。心に響く作品ばかりだった。「地火」で人間の無力感を感じ、「郷村教師」で身近な重大事項と大宇宙でのどうでもいいことの天秤を感じ、「カオスの蝶」で家族愛を感じ、「栄光と夢」で新しい戦争形態を感じ、「円円のシャボン玉」でやりたいことを貫くことの重要性を感じ、「人生」で人類が踏み込んではいけない領域を感じ、「円」で政治(帝国)の儚さを感じた。どの作品も読みやすく、SFの入門として適していると感じた。日本人の感性に通じるところも読みやすさにつながっていると思う。
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2021-12-05
珠玉の作品集。もう少しユーモアあってもいいんじゃないかと思うけど、それは好みの話。
13篇中どれが好きかと言われると、多分日によって答えが変わる。それくらい粒ぞろい。
三体の厚さにビビっている人はまずここから。