ミラーニューロンの発見: 「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学 (ハヤカワ新書juice 2)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784153200029

感想・レビュー・書評

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  • 第1章 サルの「猿真似」
    第2章 サイモン・セッズ
    第3章 言葉をつかみとる
    第4章 私を見て、私を感じて
    第5章 自分に向きあう
    第6章 壊れた鏡
    第7章 スーパーミラーとワイヤーの効用
    第8章 悪玉と卑劣漢―暴力と薬物中毒
    第9章 好みのミラーリング
    第10章 ニューロポリティクス
    第11章 実存主義神経科学と社会

  • (ミラーニューロンが)知覚を追体験する→知覚を強化
    ※常に追体験するのはしんどい→スーパーミラーニューロンによる調整あり

    模倣行動を通じて形成されるミラーニューロンの働きが関与すると考えられる

  • 【熊本大学】ペンネーム:やっちゃん

  • 脳の仕組みを知ることは、人間社会の仕組みを解き明かすこととほぼイコールなのだなあと思わされた。こんな面白い本に出会えたことに感謝。

  • ミラーニューロンの発見から、それの機能の紹介。研究がはじまってからさほど時間がたっていないということで、未だ可能性のレベルの話が多かったが、スーパーミラーニューロンへの展開や報酬系等様々な考察がされており、面白い。その中でも一つでも早く、結果に結びつくような発見がされればと思います。

  • 「共感」の神経回路「ミラーニューロン」に関する入門書(なのだろうか?)

    ミラーニューロン発見のエピソード、ミラーニューロン研究の生物学、脳科学、哲学的な意味、著者によるミラーニューロン研究の今後の展望を知ることができる。

    ミラーニューロンの知識を得ることで自分の生活、行動、思考にどう役立てたらよいのかという目的意識で読むと、「だからなんなの?」という空しい読後感しか残らない。

    もし私と同じような目的意識で読むなら、本書よりも、本書に寄せられたみなさんのレビューのほうが、はるかに役に立つ。

    このミラーニューロンが私たちが元々生まれ持っている共感の回路であることを知ることで、「引き寄せの法則」がまんざら迷信ではないように思える。

  • [ 内容 ]
    「生物学におけるDNAの発見に匹敵する」と称される、マカクザルで偶然みつかったミラーニューロンは、他個体の行動を真似るかのように発火する脳神経細胞だ。
    最新の研究で、この細胞はヒトにおいても、共感能力から自己意識形成に至る、じつに重要な側面を制御しているらしいことが明らかになってきた。
    ミラーニューロン研究の先端を切り開いている第一人者がこの細胞の意義を自ら、近年行なわれている驚くべき脳撮像実験などの詳細を紹介しつつ解説する。

    [ 目次 ]
    第1章 サルの「猿真似」
    第2章 サイモン・セッズ
    第3章 言葉をつかみとる
    第4章 私を見て、私を感じて
    第5章 自分に向きあう
    第6章 壊れた鏡
    第7章 スーパーミラーとワイヤーの効用
    第8章 悪玉と卑劣漢―暴力と薬物中毒
    第9章 好みのミラーリング
    第10章 ニューロポリティクス
    第11章 実存主義神経科学と社会

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 専門的で難しく飛ばしながら読んだ。

    まとめると、ミラーニューロンは人間同士のコミュニケーションを促進するらしい。それゆえ、ミラーニューロンは言語の起源ではないかと述べられている。また、自閉症の原因にも関わっている可能性があり、自閉症の原因を突きつめられるのではないかということ。

  • fMRIの仕組みからすると重要なのはオキシヘモグロビンとその酸素を失ったデオキシヘモグロビン 
    活性化された脳領域は流れ込む血流量は必要以上に多いのでオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの比率が変わる
    報酬系 腹側線条体と内側眼窩前頭皮質
    この実験により、私たちの脳は観察された他人の苦痛経験の完全なシミュレーションを運動の部分まで含めて成り立たせることが実証された
    もっと抽象的な状況の場合、私たちは痛みの感情的な側面をミラーリングすることによって、共感を覚えられるのかもしれない

  • こりゃぁオモシロい

    「セルフィッシュジーン」を読んだときミタイなオドロキ目

    著者の筆力と訳者の表現力のタマモノかと
    考えてみれば、人数的にも先進度合いから言っても
    舶来モノにそういう著書に出会える可能性は高いのカモ

    実際、生物学におけるDNAくらいのインパクトがあると言われる
    脳科学・神経科学における「ミラーニューロン」のハッケン

    <ヒトコトで要約すると>
    ヒトは脳とカラダ一体で、相手を観察・模倣・シミュレーションすることで相互理解と社会適応および学習スル、というように出来てマス
    ーヒトリだけでも、脳みそだけでも成立しない自己
    ー相手がいて、成り立つニンゲン。
    ー相互に対象を認識しあうことで成り立つニンゲン。

    <ミラーニューロンって何?というと>
    ジブンの行動のときも、他人の同じ行動を観察するときにも
    脳の細胞で同様に反応スル部分のことを言いマス

    <その仕組みはナニ?というと>
    ミラーニューロンが他人の行動を見て反応し
    ジブンのカラダの同じ部分に、同じような行動の信号を送り
    他人が行った行動をシミュレーションして
    その時に得られる感情を、脳の感情を司る部分(大脳辺縁系)に送る

    <その効果はというと>
    他人の行動・意図・感情の模倣・シミュレーションを通して
    社会の中での自己認識・相互理解・自己適応、さらには学習を実現スル

    <その理論的背景は>
    ニンゲンが社会的動物でアルということ
    社会での適合のためにニンゲンは、鏡のように「模倣」という手段を使うこと
    ヒトの思考・感情は脳だけでなくカラダも使っているコト
    現象学・実存主義的アプローチ。

    読んでるうちに、生物学やら哲学やら心理学やら
    イロンな知識が想起され、本棚をチラカしながら読む。

    なんか、「夏休みの読書」のカンショクが楽しめたひとときでした晴れ

    良書との出会いに感謝。

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