- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163222004
作品紹介・あらすじ
殺人未遂に問われ、中国に密航した過去を持つ彼は、30年ぶりの日本に何を見たのか。親友の組織に匿われ、不思議な女子高生と出会い、行方知れずの妹を追跡する-。その果てに下した決断とは?構想15年、連載から6年、ついに完成。待望の最新長編。
感想・レビュー・書評
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大学での闘争の際に中国に逃げた男が、30年後に日本に戻ってきて、日本で色々な物事を見聞きして衝撃を受けるお話。
残念ながら全然合わなかった。というのも、メインは主人公が新たに見聞きした物事や、新たに知った時事ネタに衝撃を受ける部分であり、その辺の時事ネタをリアルタイムで経験していない身としてはナニソレ?となってしまったからである。その時代を生きた人々にとっては、あぁそんなこともあったなぁと思いながら楽しく読める作品なのではないかと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00299419
男は三十年ぶりに中国から帰還した。彼には学内闘争の最中、殺人未遂容疑で指名手配を受け、文化大革命の中国に密航したという過去がある。彼を匿う組織、蛇頭との抗争、不思議な女子高生との出会い、幼くして別れた妹の追跡。渋谷を舞台に展開される目まぐるしい日常の中で、彼はやがてすべてが変わっているようで本質的には何も変わっていない日本の姿に気づき、愕然とする。その果てに下した決断とは。六〇年代後半から七〇年代に青春を謳歌した世代から今のシブヤを形作る若者まで楽しめること間違いなしの力作です。(出版社HPより) -
政治色が強いので読み進めるのに時間はかかりましたが、読んでつまらないことはありませんでした。
やっとの思いで日本に戻ってきて、突きつけられる時代の変化に胸が傷みましたが、暗い30年間を過ごしてきた主人公が、前向きに歩き出そうという気になってよかったです。
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大学闘争があった時代に中国に渡り、百姓をして生活しながら文化大革命を経験した人が、30年後に日本に戻ってくる話。私も話にしか聞いたことがない時代ですが、今から考えると信じられないといつも思います。大学闘争ばりばりの人が、30年後の日本に来たらそりゃ信じられないことが色々あるだろうなと。ハードボイルド系で渋い話で、唐突にエロがあったりと面白いのかというとよくわかりませんが、妹とのエピソードは泣きそうになりました。
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裏表紙やアマゾンの内容紹介ではハードボイルドな内容をイメージしますが、確かにそんな場面もあるのですが、30年前との街並みや人々の変化がひたすら描写され続けます。都内の地名がたくさん出てくるのでマップやストリートビューで調べてたら、読むのに時間がかかってしまいました。
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「2004本屋大賞 10位」
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/541850 -
評価が難しい本です。
学生運動で警官相手の殺人未遂を犯し、1968年に日本を出奔した主人公が30年後の日本に帰ってきて、そのギャップで右往左往する話。ある意味それが全てといっても過言ではありません。
コミカルな意味での右往左往ではなく、シリアスな浦島太郎といった風情です。
1968年と言えば僕はまだ生まれておらず、なんとあのウッドストックフェスティバルすら1年経たないと開催されないという年です。当然の事ながら浅間山荘事件も、安田講堂事件も、よど号事件も発生していない時分に、中国に出奔しているわけなので基本的にその頃の考え方を冷凍して解糖したような状況で右往左往なので、街並みも人も彼の目線で見なけえれば理解が難しいのであります。
物に溢れた日本と、中国の寒村のギャップは大きい。そして彼と同じ思想を持っていたはずの左側の人々も日本という国に居る限り、1968年を急速冷凍、急速解糖したような彼から見れば皆同じという事になるだろうなと思います。
そういう1968年の目線から見た東京探訪というように読んでしまったのですが、それ以上深堀するパワーが僕にはございませんでした。つかれた。 -
文は読みやすい。
しかし、おもしろくならず流し読み・・・ -
タイトルは秀逸なのに、内容は実につまらない。ストーリーテリング、言葉の強度、時代錯誤、風俗描写、全てが中途半端だなあ。
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うーん、まぁまぁ・・・?