黄泉からの旅人

  • 文藝春秋
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163243900

感想・レビュー・書評

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  • レイ・ブラッドベリ

  • ハロウィーンの夜、映画の撮影所隣の墓地で主人公が発見した20年前に亡くなった男の死体。ここから始まるアメリカ映画へのオマージュとも感じられる物語でした。
    実在の人物の名や彼らをモチーフにした人物が幾人も登場した懐かしきアメリカ映画の世界を彼独特の幻影でふわりと包み込む殺人事件だけれどそれだけではない切なさを伴っていました。
    三部作の二作目、次の最後の作品で主要登場人物の人々はどうなってしまうのだろう。

  • 夜霧に沈む港町。住民が怪死を遂げてゆく。その謎を追う男は迷宮に迷いこむ…。
    名匠の静かな叙情が冴え渡る幻想探偵小説。

    「死ぬときはひとりぼっち」「黄泉からの旅人」「さよなら、コンスタンス」へと続く、ハードボイルド三部作。

  • 続いている物語なのに翻訳者が違うためトーンがずれるので、冒頭が辛い。やがて流れに慣れてはいくのだけれど。作品が出るたびに日本で紹介されていたようだが、ブラッドベリの本を読んで来た私の目につかなかったというのはどうしてなんだろうか? ちゃんと本屋さんには通っているんだけどな。
    翻訳のタイトルにまずは異議あり、というところか。タイトルがネタばれになってるじゃん、と途中で気が付く。「Graveyard
    for Lunatics:Another Tale of Two Cities」というのが原題。そのまま訳せば「狂者たちの墓所:二つの都市の物語」であって、まさにそういう中身の本である。ちょっと意訳が過ぎたんじゃないかと思う。
    とはいえ、読み始めればブラッドベリの世界。その上前作と違って、この人がモデルだと判る人が登場するのが嬉しい。レイ・ハリーハウゼンが本当にブラッドベリと高校時代からの友人だと知って驚いたが、2人の友情は確かに理解出来る。
    だんだんと登場人物が減っていくのは前作と同じだ。次作のタイトルは「さよならコンスタンス」。物語を通してのヒロインがどう消えるんだろうか。主人公はどう生きて行くんだろうか。

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著者プロフィール

1920年、アメリカ、イリノイ州生まれ。少年時代から魔術や芝居、コミックの世界に夢中になる。のちに、SFや幻想的手法をつかった短篇を次々に発表し、世界中の読者を魅了する。米国ナショナルブックアウォード(2000年)ほか多くの栄誉ある文芸賞を受賞。2012年他界。主な作品に『火星年代記』『華氏451度』『たんぽぽのお酒』『何かが道をやってくる』など。

「2015年 『たんぽぽのお酒 戯曲版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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