月と蟹

著者 :
  • 文藝春秋
3.29
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本棚登録 : 3429
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163295602

感想・レビュー・書評

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  • 小学生にあるまじき ませた言動の3人のストーリー、考えさせられる小説。

  • 直木賞受賞作らしい。道尾さんの作品立て続けに読んでいるが、当たり外れが自分の中で激しい作家さん。これはあまりピンとこず。そして一つ前に読んだ龍神の雨で感じたが、「咽喉」というワードを使うことが多いなと思った。 題名の月と蟹が作品の中の何を指しているのか。 子供の繊細な感情と、それをうまく自分で消化することができない幼さが残酷かつ効果的に表現されていたように思うが、全体的に微妙な印象は拭えず。

  • 2010年下期:第144回直木賞受賞作品。
    祖父と母と鎌倉に暮らす小学5年生の主人公、慎一と、祖父のために母を亡くした同級生、鳴海。 父に虐待される唯一の友人、春也。
    大人の心の傷と、変わっていく環境や人間関係を見つめる子供たちの物語。大人の行動も子供の感情も丁寧に描かれていて、一人ひとりに共感できました。
    決してすべてがうまくいってるわけではないけれど、明るい祖父に料理上手な母、大声で笑い合える友人と、それなりの毎日を送っているように見えた慎一。でも、自分ではどうすることもできない変化に、戸惑い、苦しみ、少しずつ降り積もり育っていく感情。何とか突き破りたいという気持ちが、友情と一緒になって破裂するクライマックスは、ハラハラしました。
    ジリジリ焼かれて貝殻から飛び出したのは、きっと大人の貝殻を背負いきれなくなった慎一と春也ではないかな。
    その結末もどこまでも現実味があって、だけど不幸ではなくて良かったです。

  • 心が沈みました。

  • 青春だなぁ(^^)

  • 1/418

  • 落としどころが良かった。
    儀式が歪すぎてこわかった。

    ママが少しだけかわいそうかなって思った。田舎に来て、旦那は死ぬし、子供を抱えて、舅もいて。恋ぐらい人間だからするわって思った。でも自分が子供なら納得出来ないよね。

  • カラスの親指の勢いままで読んだけど、これは、うーん。中途半端。

  • ドロドロとした感情。

  • どーんと暗い気分になる。それだけ子ども特有の残酷さを丁寧に描写しているってことかな。大人になって忘れてしまった小学生の世界が凝縮された作品でした。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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