- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163679808
感想・レビュー・書評
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「お言葉ですが…」は、言葉についての話という意味と、貴下の意見に同意できませんというという意味の掛詞だそうである。相変わらず、新しい知的興奮と驚きを与えてくれる。
・四字熟語という言葉は比較的新しいもので、四字成語というべき。歴史的に由緒来歴のある言葉を意味しているのだろうが、たくさん出ている四字熟語事典は節操のないものばかりである。
・音楽学者兼常清佐の数々の毒舌が面白い。ピアニスト無用論やアララギ派を馬鹿にした論評など世間を騒がせた。斎藤茂吉は、頭から湯気を立てて怒ったらしい。それをまた面白がってからかったとか。
・ドナルド・キーンさんが源氏物語の研究を目指した経由。
・平成の大合併のあれこれ。呆れることが多い。
・ハトは八幡様の使いで、そこから全国の神社・仏閣に広がった。
・国際語になったTSUNAMIのうんちく話。江戸時代から津波は使われるようになった。中国だけはTSUNAMIを採用していない。
・森鴎外の甘ちゃんパパぶりの話。
・夏目漱石が意気投合した祇園のお多佳さん。
・寺田寅彦の泣ける「團栗」というエッセイ。
・古語で短歌・俳句を作るなら「何々している」という表現を使うなという荻野貞樹先生の本の話。昔の人の作にはほとんど見ないという。
・野球で使われている軍隊用語が多い。
・特攻隊では出撃の前にヒロポンを使ったとか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【図書館】
高島先生、相変わらずいいお味を出してらっしゃいます。 -
文藝春秋発行版はこれで終わり。