- Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163683003
感想・レビュー・書評
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車谷氏がフェリーで世界一周してしまうというなんとも興味深い記録。
僕は氏をどうしても拝見したくてサイン会に足を運んでしまったそんな思い出の一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
憧れの夫婦:
鮎川&シーナ夫妻
アラーキー夫妻
そして車谷長吉夫妻
どこも奥さんの力量がものを言ってるな。
まるで愛妻日記のようでありました。 -
3ヶ月にわたる世界一周の船旅。なんて豪華なんだろうと思いきや、車谷さんにとっては苦痛でしかなかったよう。でも、やっぱりうらやましい。
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最愛の嫁はんに置き去りにされるのが怖くって、渋々一緒に生まれて初めての世界一周の船旅に出た車谷長吉による航海記。…。ちょっと前に読んだ『文士の生魑魅』とほとんど一緒なんですが(汗)。文学を語ろうが、航海記を書こうが、まったく文章の姿勢が変わらない車谷さんに痺れました(笑)。どこまで行っても車谷長吉は車谷長吉(笑)。動機が動機だけに、心弾む観光記を期待して読まないほうが賢明かも(ここまで来ても偏屈とは/汗)。 奥さまである高橋順子さんのことを心底惚れ抜いていて、しょっちゅう態度や言葉で愛情表現するのは微笑ましいのですが、反面、乗船客に毒づき、あまつさえ実名を挙げて恨みつらみを吐き出してるようすには「だ、大丈夫なの〜?」ハラハラしました。うーんエキサイティング!(笑)かと思うと、お世話になった方、ベトナムの路上で見かけた掃除婦に聖人をみたりと、邪念のない(ように見える)人へ向ける眼差しがとても優しくて、作家の魂とはかくも偏狭で偏屈であるのか!再認識したように思いました。 読み終えて『鹽壺の匙』『赤目四十八朧心中未遂』が読みたくなった私です。(2006.9.13読了)