- Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163698403
作品紹介・あらすじ
仕事もして、恋もして。大正時代、黒々とした髪を切った毛断嬢たちは次々と洋行し、今日も恋の炎に身を焦がす…。望月百合子、ささきふさ、吉屋信子、尾崎翠、野溝七生子など42人の強欲な「快女」たちの生きかた、愛しかた。
感想・レビュー・書評
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大正時代の女性たちの横の繋がりが見えてきて面白かった。
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大正の人は恋愛も豪快であり、それを文章(ふみ)にするのも長けている。
いい時代だったのかな。 -
それぞれ冒頭に、とりあげられた女性の顔写真が掲載されている。顔は自分の責任というが、どの人もなんと意志的な表情をしているのだろうと嘆息が出る。
人物は前後に「なんらかの関係性」をもって書かれているので、読み終えたとき、彼女らが有機的につながってくるように感じられた。
平林たい子、宇野千代などは『奇縁まんだら』でも取り上げられていた。『奇縁まんだら』は寂聴との個人的つきあいの一断面をいきいきと提示した読み物だったが、こちらは人物についてしっかり調べてある。
労作だと思う。☆は4以上。
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評伝
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大正時代を生きた42人のモガを紹介している。42人もいるので、初めて名を聞く人も多数。そして玉石混交ぶりも激しい。世のなかを変えようと生きた人もいれば、男たちの間を渡り歩くことで有名になったような人もいて。もちろん、後者のような人は歴史に残りはしないんだけど、それでも男性ではこうして紹介されることもないだろうし、こういう裏史実のような人も含めて世の中ってできているんだなあ。
当時はアナキズムが横行していたようで、その思想に真っ直ぐに進む人たちの姿を知ると、基本に立ち返ればアナキズムってやっぱりいい思想なんじゃないかと思った。
もうひとつ印象的だったのは、恋愛自由主義って感じなこと。こうして何らかのかたちで残るくらいの人生を生きる人たちだから、普通の人以上に激しい生き方をしたということもあるだろうけど、「自由恋愛」という文化が新しかったぶん、今の日本とはちょっと違った恋愛観があったような感じ。とはいえ、そうした恋愛のなかにも、だいぶ男たちの勝手さ、えらそうな感じが目につくのだけど……。 -
再読。文学の世界で活躍した人が中心だけど
けっこう興味深く読みました。
でももうちょっと
モダンガールのお洒落だったり
当時の髪型やひいきのお店だったり
そういうのも知りたかったです。 -
一人を深く掘り下げるというよりは、ザッと紹介していくような感じ。佐々木兼代、長谷川時雨に興味が湧いた。
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大正時代に活躍した女性たちの人物評伝。全員が断髪にしていたわけではない模様。ただ人数が多いので大正時代の雑誌・青鞜関係や女性史を知るきっかけとしては軽く読めて、さらなる興味を抱いた人物も沢山いた。
写真が出ているので、ああ、若い頃の平塚らいてうってこんな感じだったんだと意外だったり。主に文学関係が多く、出身大学なども限られていて、偏りを感じるけれどもこの時代は決められた結婚から逃げて東京に出たりしないと地方にいたままでは活躍もままならないということなのかな、と一応の納得はしておく。
作者の文章力、公平性には難あり。素材や企画は良いのに内容がいまひとつに感じるのはそういうところ。 -
偏ったフェミニズム臭が鼻につく。人物評伝なのに著者の好き嫌いがはっきり出てしまっているのが残念。もっと客観的に公平に書いて欲しかった。与謝野晶子は凄い人だ。
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731.初、並、カバスレ、帯なし。
2010.7/15.奈良法華寺BF.
138 .初、並、カバスレ、帯つき。
2011.2/26.伊勢BF.