ケネディ暗殺 ウォーレン委員会50年目の証言 下

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163768908

作品紹介・あらすじ

ウォーレン委員会の調査スタッフの頭を最後まで悩ませたのはオズワルドが暗殺の直前に、メキシコシティにおもむき、そこでソ連大使館、キューバ大使館の人間と接触していることだった。「外国政府による陰謀」の可能性を調査するエリア4のコールマンとスローソンは、キューバ大使館で働く一人の女に注目する。その女は共産主義者であり、オズワルドと愛人関係にあったという。一方、CIAとFBIは、メキシコシティでのオズワルドの足どりを把握しながら、あえてその事実を隠し、証拠を隠滅しようとしていた。ウォーレン委員会の元スタッフが全面協力。五年の歳月を費やして元ニューヨーク・タイムズの調査報道記者が暗殺事件を再調査する。

感想・レビュー・書評

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  • ケネディ大統領が暗殺されたダラスの悲劇。それは偶然の重なり
    が犯行を可能にした事件だったのか。

    上巻同様、下巻でもウォーレン委員会の若き調査員たちの奮闘
    が綿密に綴られている。

    FBIやCIA、シークレットサービス、ダラス警察から提出された資料を
    読み込み、実地検分をし、関係者の宣誓証言を取り、矛盾する点は
    ないか、見落としていることはないか。彼らは家族と共に過ごす時間
    を削ってまで委員会の為に働く。

    真相を見極めようをする彼ら調査員と対照的なのが委員たちである。
    委員長の最高裁首席判事ウォーレンはケネディ家を気遣うあまり、
    未亡人であるジャクリーンの宣誓証言を取る気はなかった。

    結局は自らジャクリーンの元に出向き、証言を取るのだが時間に
    してわずか9分の証言だ。

    上院議員であったフォードは委員会の為よりも、FBI長官であった
    フーヴァーが彼の組織に不利にならぬように働きかける。

    暗殺された大統領の弟であり、ケネディ政権の司法長官だった
    ロバート・ケネディは最後まで委員会の宣誓証言を拒み、兄の
    死に関することについては発言を控えている。

    誰もが疲れていた。そして、ウォーレンは早々に委員会を終わらせ
    たかった。そうしてまとめられた報告書は、最後の最後で委員たち
    の思惑を盛り込み、公開されると陰謀論者の格好の標的された。

    暗殺事件を調べ上げた若手法律家たちのバイタリティに感服する。
    小さなことにこだわり追跡をする法律家もいれば、委員たちの
    決定に不満を持つ法律家はウォーレンにさえ食って掛かる。

    本書は報告書が公開されたその後も追っている。CAIとFBIが
    委員会に隠していた事実が非常に興味深い。もしかすると
    容疑者とされたオズワルドは、犯行こそ単独であったものの
    裏には何かがあったのではないかと思わせる。

    ダラスの悲劇が起こる前にCIAとFBIがやるべきことをしていた
    のなら、ケネディ大統領の暗殺は防げたのかもしれない。そんな
    印象を持った。

    11月22日。あの悲劇から50年。そして、日本には遺児である
    キャロライン・ケネディ氏が駐日大使として着任した。

  • ケネディ暗殺の調査を行ったウォーレン委員会の内幕と調査員たちの行動を詳細に追いかけ、何が委員会に起きていたのか?を明らかにしている。
    特に当時のFBIとCIAの隠蔽策によって、それらの謎は永遠に解けなくなってしまった可能性が高いとしている。

  • 【当時の調査スタッフが初めて口を開く】「ウォーレン委員会」とはケネディ暗殺の真相を調査するために、暗殺直後につくられた超党派の委員会。51年目にして語られる真相。

  • この上下巻を読むのに時間がかかってしまいました…
    結局ウォーレン委員会とは何だったんでしょうか?委員会の単独犯行とは異なり陰謀説が有力な感じがします。

  • ようやく読めました。難しかったです。

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