- Amazon.co.jp ・本 (121ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163903408
作品紹介・あらすじ
第153回芥川賞受賞作「早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して……。閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生!
感想・レビュー・書評
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なんとも言えない読後感。
介護疲れや就職難なのは分かるんだけど、主人公が厨二病を拗らせたまま大人になった感がある。
作者と同世代でこの本が出た時に主人公が同世代だったけど、自分の家のことも思いだしてしまった。
やっぱり同世代の作家の本はその時に読むのが1番なのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
介護する側とされる側。
認知症になると自分の事が自分でもわからなくなる。それ故に周囲は混乱してしまう。
介護者の心情をよく描いていると思った。あの息苦しくなりそうな感覚と、とてつもなく長い一瞬の殺意、そして終わりの見えない日々と「あなたはいつ死んでくれるんですか? 」という答えのない問いかけ。
家族の関係性にも寄るのだろうが、多くの家庭が抱える悩みややがてやって来る不安をよく描いている。 -
超高齢化社会はわしらの時代w
ってな事で、羽田圭介の『スクラップ・アンド・ビルド』
同居する高齢のおじいちゃんをプチ介護する無職の孫との高齢化を考えさせられるお話。
これから親の介護をして行かないといけない現実と、年老いて介護される側になる心構えを考えさせられる内容w
わしらが年老いた時はAIロボットに介護してもらってるかな?
2018年51冊目 -
本の帯の『要介護老人と無職の孫の息詰まる攻防戦』を見て読もうと思った。
介護士しているからなのか、介護の話は興味深い。
1日中、天井を見て過ごす高齢者。筋力や気力が低下しているのは確かだが、身の回りの事は出来るのに家族やヘルパーに甘える。本当に死にたくはないが死にたいが口癖。
リアルやと思った。私の職場の老人ホームの日常を見ている様だった。
建前上はADL が低下しないために最低限の介助、本音は過剰介護気味。
甘やかされ、筋力が低下したとしても、それが直接死に至る訳でもなく…それは死の助けなのか❔
祖父が死ぬ間際にどう感じるかであり、健斗の独りよがりな考えだと思った。
現状を考えるに良い機会だったが、話の内容的に可もなく不可もなく。 -
介護をテーマにしたのが、評価されたんだと思う。丁度昨日観た映画、役所広司さん主演の素晴らしき世界でも、主人公が介護職に就く内容だったが、自分にもそのうちやってくる可能性が大の場面を疑似体験できて、とてもよかった。
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最近考えてたことと被った。
歳をとった時、何を楽しみに生きられるのだろうって。
しになくないなーって思いながら生きて、いつか、満足して死ねる時まで、楽しみながら生きていきたい -
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羽田圭介
1985年東京都生まれ。明治大学卒業。2003年「黒冷水」で第40回文藝賞受賞。08年「走ル」が第139回芥川賞候補、09年「ミート・ザ・ビート」が第142回芥川賞候補、14年「メタモルフォシス」が第151回芥川賞候補、15年「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞受賞
羽田圭介
(はだ けいすけ、1985年[1]10月19日[2] - )は、日本の小説家。東京都生まれ[1]。明治大学商学部卒業[3]。幼少時に車に轢かれた事があったが、奇跡的に命が助かったという経験を持つ。高校時代は毎日放課後に40km、自転車で走りトレーニングをしていた。将来の夢として実業団選手を目指しており、自転車で北海道まで走破したこともある。将来ツール・ド・フランスに出場する事を真剣に考えていた[4]。明治大学付属明治高等学校在学中の2003年、高校生と中学生の兄弟が憎み合い、「家庭内ストーキング」を繰り返すさまを独特の表現で描いた「黒冷水」で第40回文藝賞を受賞[3]。17歳での文藝賞受賞は堀田あけみ、綿矢りさと並んで当時3人目で、当時最年少だった。その後は明治大学に進学し、アナウンサー研究会に入る。2006年、「不思議の国のペニス」を『文藝』に発表。2008年同誌に「走ル」を発表、芥川賞候補作となる。大学卒業後は一般企業に就職するが、1年半で退職し専業作家となる[5]。2010年、第四作「ミート・ザ・ビート」で第142回芥川賞候補。2012年、「ワタクシハ」で第33回野間文芸新人賞候補。2013年、「盗まれた顔」で第16回大藪春彦賞候補。2014年、「メタモルフォシス」で第151回芥川賞候補、第36回野間文芸新人賞候補。2015年、「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞候補。同年7月16日、同作で芥川賞を受賞[6]。お笑い芸人の又吉直樹『火花』との同時受賞や本人のキャラクターが話題となり、その後はテレビ番組などマスコミへの出演が激増[7]。2017年にはNHK新春スペシャルドラマ『富士ファミリー2017』に出演し、俳優デビューも果たした[8]。2020年12月21日、女優の中神円との結婚が報じられる[2]。TBSラジオ『コサキンDEワァオ!』(小堺一機・関根勤)のヘビーリスナーである[9]。『王様のブランチ』内の本のコーナーにおいて、スタジオにいる関根にコサキン本を披露した。以後、何度か同番組内でハガキを読まれている[10]。デビュー作『黒冷水』の冒頭にも「コサカイさん」の名前が登場する。明治大学在学中に、当時TBSで放送されていた「爆笑問題のバク天!」のコーナーに動画を投稿して採用され、5回程オンエアされた経験もある。なお、この時既に作家活動を行っていたが、動画を投稿する際には作家という経歴は出さず「埼玉県、羽田圭介」と名前だけで出していたという[11]。久保田利伸、CHEMISTRY、山下達郎の大ファン[12]。2004年に大学近くのレコード店で偶然CDを購入して以来聖飢魔IIの信者(ファン)となり、2015年には芥川賞受賞の連絡を待つ間も銀座のカラオケボックスで先輩の芥川賞作家・長嶋有と悪魔メークでカラオケを楽しんでいた[13]。受賞会見では「受賞したら聖飢魔IIの『WINNER!』を歌おうと決めていた。X JAPANやオジー・オズボーンを歌って疲れてきて、ちょうど誰も歌っていないときに電話が鳴りました」と語っている[14]。同年10月19日の30歳の誕生日には聖飢魔IIの地球デビュー30周年記念ツアー東京公演に招待され悪魔メークでデーモン閣下らと対面し、メンバーからケーキで祝福された[13]。2018年に自身のYouTubeチャンネルを開設。デビュー作『黒冷水』の朗読動画や、他の作家の作品のレビュー動画、バイクでのツーリング動画など様々な動画をアップしている。 -
☆全121頁中100頁まで読んでブクログ作成中・引き込まれる感覚なし・雑に早く読み飛ばしたい感覚
最後は、死(ぼっちゃん系の終わり型)orこの日常が続くのであった型か?
セックス・ラブホの記述→悪い良い何も感じないのどの感覚なのか不明
使ってみたい表現を探すこと→?
介護・28歳仕事探し中
P28 フリータイムで入室後二十分で射精してしまいぐったり疲れた健斗は、小柄なわりに豊かな亜美の乳房に顔を当てながら、「けっきょく、こうやって添い寝している時間が一番好きなんだよね」とモテ男みたいなことを言い己の精力や持久力のなさを誤魔化そうとする。
祖父にきつく当たる母・介護疲れ・日々の生活・戦争の話
P105「特攻?違うよ、適正で落ちて、飛行機には乗ってないよ。水戸の高射砲で敵機を隠れて撃ってたらしいけど 」